「大阪集会」を報じる紙面
「カトリック正義と平和全国集会」が、大阪で開かれたとの報道が「カトリック新聞」に載った。
毎年開かれている集会だから、「今年は大阪なんだ」とよく読みもしないでいた。たまたま時間があったので、丁寧に読んでみると、分科会の中に「性と生」があったと書いてある。若者向けの分科会で、他には「いじめ」の問題もあったとか。
どんな内容だったのか知りたくて、正平協(カトリック正義と平和協議会)のサイトを見たが、残念ながら参加の案内だけで、まだ報告はなかった。報告をまとめて載せるまでには、1ヶ月以上必要だろう。
大阪は、正平協担当の松浦悟郎補佐司教の地元だから、「大阪宗教者九条の会」の活動で連帯している他宗教者の協力を得られたり、カトリック学校の協力で、子どもたちの参加が多かったなどの特色があったようだ。
それにしても、カトリックの中で「性と生」を、子どもたちにどう教えているのだろうか。教会内の子どもに接する機会がないので、全く分からない。「結婚まではセックスしない」「プラトニックラブは良いが、肉体関係はダメ」などと教えているのだろうか。山谷えり子氏や、曽野綾子氏などの流れをくむ指導者が教えたら、そうなるかもしれない。
しかし、それが今の子どもたちに受け入れられるかどうかは疑問。たとえカトリック家庭で育ったとしても、学校や塾、習い事の場などで、子ども版ポルノ雑誌のようなものにはふれるだろうし、友達との会話の中には必ず入ってくる。そのときに、教会の教えだからと話したら、相手にされなくなる可能性もある。古い、変わってる、別人種としてのけ者にされるだろう。
友達との関係だけでなく、自分自身の問題としても、教義として教えられていることと、自分の感情や行動が矛盾してくることになる場合もある。
うちから突き上げてくるような性の衝動にどう対応するのか。恋しい相手と手を取り肩を抱き、唇をあわせたいとの思いをどう押さえ込むのか。
性的好奇心や、性的エネルギーが小さい子どもの場合は、何とか矛盾を感じないで、おとなになれるかもしれないが、感情が豊かで、好奇心旺盛な、エネルギーも大きな子どもの場合には、自己矛盾により苦しむことになるだろう。
青年期の自慰の問題は、かなり前から絶対禁止という建前はとらず、認める方向に来ているようだが、婚前交渉、同棲、未婚の出産などになると、まだまだハードルは高いのではないか。子どものときから、正確な性器の名称などを教えられるのか。
神を信じて、教義に従うことと、自分の生活との矛盾が、できるだけ小さい方が、落ち着いた生活ができる。自己矛盾で苦しむ子どもが無くなるような、教義の解釈になることを願う。
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