偽ラブホテルに関する報道
以前から問題にされていても、いっこうに改善されないものの一つに「偽装ラブホテル」がある。
ラブホテルという日本独自の「ホテル」の善し悪しを言うつもりはない。不倫にしろ、デイトにしろ、夫婦の息抜きにしろ、日本には必要とされる施設だから、商売として成り立っているのだろうから。
外国ではラブホテルなるものは存在しないらしい。スウェーデンで聞いたときには、恋人のデイトならば、互いの家に行くから、必要ない。夫婦ならば、完全に密室状態になれる寝室があるから、家族に気兼ねしてわざわざラブホテルなどに行く必要がない。 不倫のような場合は、ラブホテルではなく、ホテルに行くから必要ない。
それぞれに必要ない条件がそろっているから、結果として「ラブホテル」という施設は商売にならない。
他の国も、それぞれの事情でないのだろう。中には、婚前、婚外性交渉御法度の国もあるだろう。そういう国では、商売そのものが処罰の対象になる。日本のように、おおっぴらに商売はできない。
それぞれのお国柄があるから、日本のラブホテルに、目くじらたてても始まらない。
しかし、偽装ラブホテルは論外だ。
関東地方には、平均で、届け出たラブホテルの1、5倍もの偽ラブホテルが存在するという。東京は約4倍、神奈川は約3倍、埼玉は約2倍の偽装施設数が存在するとのこと。
全国では、届け出したラブホテルの数と、同数くらいの偽装ラブホテルが、存在するとのこと。
子どもたちへの影響を考えて、学校の近くはダメとか、通学路もダメ、図書館、児童福祉施設の周囲200M以内もダメ、などと、細かな規制があるのに、「ビジネスホテル」という看板で許可を取って、営業しているらしい。
「需要があるから造るんだ」との論理だろうが、自分のもうけのためには、嘘偽りを言ってもかまわないとの姿勢は許せない。
食品偽装は、マスコミでさんざんたたいたが、ラブホテルになると、あまり騒がない。そういうことに関心を持つこと自体がはばかられる、とでも言いたいのだろうか。
違法な営業をして平気でいられるのは、暴力団関係者だから、触らぬ神に祟りなしを決め込んでいるのだろうか。
それとも、食品は直接口に入って、身体の成長に関わる、目に見える問題だからやりやすいが、ラブホテルの問題は、直接見えない心の問題だから、とりあげにくい。ということなのか。心の栄養は、身体の栄養と同等に重要だと思うのだが。
建てた後でも、使い方が違えば取り締まるくらいの熱意で、取り組んでほしい。次代を担う少子諸君が、おとな不信の状態で育ってほしくない。
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