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僕の独り言
2006.12.30 恒例年忘れトンデモ亡年会
もうすっかり師走の風物詩となってしまったトンデモ落語会の年末会。今年も行ってきました。
予備のパイプ椅子に座ったお客(含む自分)が空きスペースを占め、さらに溢れたお客さんは、舞台の上両脇の特等席を作ってもらう。
とにかく超満員。酸欠会場だった。
これも恒例ですが、落語の内容については、政治・宗教・人種・貧富・姓等センシティブな問題が多く、書けませんのであしからず。

○瀧川鯉朝 落語 漫談
本日は師走のおり、前座さんの手配がつかず、一番若手の鯉朝師匠が前座仕事に忙しく動き回る
根多は、何処で見つけてきたのかレアな本を二冊。
「俺は宇宙人」三笑亭夢丸著、写真集ポルノ寄席
内容は書きませんがタイトルで中身を想像してください。
この本の中身につっこむ「本ツッコミ」という最近の漫談で見かける形式の高座だ。
客席をワカせてお次ぎと交代。

○立川談之助 落語
黒く辛口な漫談風味で談志師匠、プロレス、プロ野球といじり倒して、高校野球で〆た。
オチは下手楽屋口を一塁ベースに見立てて、滑り込み。
やっぱり酒と落語は辛口に限る。 うん。

○快楽亭ブラック 落語 SM太鼓腹(仮称)
亀甲縛りの稽古を幇間を使って行う、幇間腹のパロディ。
自ら全裸に、そして拮抗縛りの姿で熱演。

お仲入り

○カラクリボビー(立川談笑) マジック
これも恒例、ボビーのギリギリマジック
この場合のギリギリは下手と上手の狭間のコト
お客さんの温かいご支援を頂きまして、盛り上がりました。

○三遊亭白鳥 落語 牛丼晴れ舞台
トリは白鳥師。落語協会から、そしてSWAから一人参戦。
SWAのなかでは異端児の師匠でも、今回の他の出演者が出演者だけに、普通に落語に入っていく様を観て、何故かホッとする。
お客さんの手拍子で牛丼晴れ舞台の歌も熱唱して、盛り上がりました。

終演後は出演者、お客さんで打ち上げ。
今年は中華だった。
未だたががはずれている出演者に酒を勧めて、普段は聞けない話が聞けて大満足。
2006.12.29 神田山吹を聞く会
今年最後の山吹を聞く会へ行ってきた。
先ず感じたコト。
「埼玉は寒い」
え?何?
もう耳が、鼻の頭が痛い。

○神田山吹 講談 忠僕元助
この根多は、義士伝の中でも一番好きな根多で、山吹さんが師匠2代目神田山陽に自らリクエストして稽古してもらったとのコトです。
風邪気味で少々鼻声でしたが、気持ちの入った高座でした。
6年にも渡るロングラン公演のこの会です。
また来年も元気な顔を見せてください。
2006.12.03 繁盛亭昼席 第10週
今秋できた大阪で唯一の寄席である天満天神繁盛亭へ行ってきた。
いまだに大人気らしく、超満員。
客層は老人が多いが20代〜幅広い層が来ている。
キャパは詰めこんで200席位。
中は池袋演芸場を新しくした感じ。綺麗で清潔感もある。
一番太鼓、二番太鼓〜上がりは東京の寄席と同じ形式をとっている。

○桂まめだ 落語 動物園のトラ
若い噺家さんだ。東京だったら前座さんクラスなのだろう。
サゲが江戸前と違っていたがこちらもいい感じだった。

○桂歌々志 落語 看板のピン
大阪弁でも普通に聞けるし面白い。

○林家小染 落語 相撲風景
よっぱらいが上手い。
先代も上手かったなと記憶が蘇った。

○桂三金 落語 七度狐
三枝師の弟子だそうだ。
見た目は歌武蔵師の小型版

○水田かかし 声帯模写
年齢は見た感じでは、還暦は過ぎているだろう。
バカ殿様は若者から年配者まで共通に笑えた。
後はばたやんとか・・20代の人は知らない物真似かも^^;
名古屋のばたやんは元気かな。

○笑福亭伯鶴 落語 うどん屋
やっぱ江戸前は蕎麥、関西はうどん根多になるのかなと、この噺を聞いて思った。

お仲入り

○笑福亭遊喬 落語 弥次郎
ホラ男爵の冒険の落語版な噺。
江戸前の噺かと思っていたが、これも上方から江戸へ流れて来た落語だったのか。

○月亭八天 落語 品川心中
旦那が飛び込んだのはおそらく道頓堀川とか淀川とか大阪の川なのだろう。なので、根多名は違うかもしれない、いや違うだろう。けど中身はきっちり品川心中だ。
えっ曽根崎心中? ぜんぜんちがうよw 川じゃないし
お初天神通の飲み屋は楽しいけどねw

○豊来家一輝 曲芸
太神楽の曲芸だ。太神楽というと、伊勢、江戸、水戸が三大派閥だ。
この兄さんのは地理的には伊勢の太神楽の系列なのかな。
芸は何時も観る江戸太神楽と変わらない。
土瓶の曲が良かった。

桂梅団治 落語 寝床
日本の話芸の放送等で上方の噺家さんで多く聞く根多かな。
浄瑠璃根多は確かに上方の方が多い。
染雀さんの浄瑠璃が上手い

○笑福亭鶴瓶 落語 おかんの笑顔
プログラムでは梅團治師がトリだったのだが、今日のサプライズ!!。
たまたま空いていたとのことで登場だ。
彼の落語は初めて聞く。
3年位前まで寄席には年間4席くらいしか上がらなかったが、昨年くらいから90席を越えるようになったそうだ。
彼の仕事のバランスがシフトしたのか、大阪が落語を求めてきているのか。
今日の入りと反応をみて、両方なのではないかなと思う。
根多は新作だった。自分の子供時代幾度かあった、おかんとの対決の場面を紹介するもの。
爆笑連発、最後はハートウォーミングな落ち。

上方落語定席初体験と言うことで、知らない根多ばかりかなと始まる前は緊張していたのだけれど、噺家さんは鶴瓶師以外は知らない人ばかりだが、根多はよく知っているものだったので、安心して聞けた。
七度狐では下座効果音入りの派手な高座で、上方らしさも満喫できた。
関東から定席を聞きに行こうとしているみなさん、チケットはチケぴなどで事前購入して、当日は開場15分以上前から並ばないと厳しいですので気をつけてください。
2006.11.25 本牧亭土曜会
今日は日本料理本牧亭へ、神田陽司先生の講談を聞きに行ってきた。この土曜会は木戸銭はなく、料理を食べたお客様に講談一席をサービスで聞かせる企画。

○神田陽司 講談 テロリスト大石内蔵助
ご常連のリクエストでこの根多を読む。
タイトル程中身は過激ではなく、仇討ちの真相は実はこれだという切り口の新作講談。
1時間のボリュームの根多を30分に縮めたバージョン。
陽司先生は、人が死ぬ読み物は嫌いというポリシーから、定席で義士伝を読むことは殆どありません。天野屋利兵衛くらいか。
が、しかしオリジナル新作には、今日の「テロリスト大石内蔵」、「講談インターネット」と義士伝ものがある。生々しい場面は無いが人は死ぬ。
結局読むじゃねぇかwというツッコミは無しでお願いします。
さて陽司先生の久々の独演会が年明け1月にあるそうだ。
根多はシラノ・ド・ベルジュラック。
11月の定席でトリ根多として発表した新作だ。
って、定席は独演会の練習台でしたがそれがなにか・・・w
楽しみですv
2006.11.24 神田京子の一人バトルロイヤルミルクティー
京子ちゃんの独演会が横浜にぎわい座であるのが分かった。
一応地元なのでこれは行かない分けにはいかない。
開場はにぎわい座の地下の小ホール、野毛シャーレ。
補助椅子まで出て、満員御礼だ。
会の構成は落語ジャンクションに似ている。
最初は京子ちゃんが立ってMC。
初めに結婚の報告。
旦那さんとは今年4月に仕事の打ち合わせで出会った。
30分位仕事の打ち合わせをした後は、人生の打ち合わせになり、この秋ゴールイン。
この会今回が第1バトルとのこと。
今の季節根多と言えば忠臣蔵。ということで、義士伝の解説京子フィルター編。
この後義士伝根多でにわか狂言をやった。
一旦下がって、ジャズのお囃子が流れて最初の高座となる。

○神田京子 講談 南部坂雪の別れ
京子ちゃんの紅梅はかわいい。瑶泉院はもう少し色っぽくてもいいかな。

○神田京子 講談 忠臣クララ
最初のMCが長がかったので、休憩無しで後高座となった。
京子ちゃん作の新作講談だ。忠臣蔵のパロディ。
ここは現代の幸小学校。3年3組浅野長子と3年4組吉良良子が廊下で出会う。良子は長子が自分より可愛いので気に食わない。
なので、自分の仲間で長子をいじめる。
いじめられた長子を見ていた飼い犬のクララとチカラは、ご主人の長子の為に良子に仕返しを企てる。
町内の犬47匹で良子の家に・・・
最後はハッピーエンドな物語となっていた。
女の子らしい可愛らしい作品だった。

尚、第2バトルは来年4月頃の予定だそうだ。
2006.11.12 本牧亭講談定席
陽司先生のトリ会へ行ってきた。

○神田阿久鯉 講談 源平盛衰記〜扇の的
先日師匠のこの根多を聞いたばかり。
間の取り方、読み方、やっぱり似るんですねぇ。

○神田きらり 講談 大岡裁き〜村井長庵
歌舞伎根多でもある読み物。
極悪非道の男が主人公の読み物。
偽医者の村井長庵。姪を吉原へ売り飛ばし、その金を目的に、義理の弟を殺す。その後も次々と殺人を侵していく連続物。
きらりちゃんがまた悪そうな顔で村井を演じるから、ちょっとブルーな気持ちにorz

○神田愛山 講談 忠僕元助
根多に入る前に、前回好評のまくら噺「大臣への手紙」をやる。
自分が文部科学大臣に手紙を書くとしたらこう書くといった内容だ。
愛山先生特有のブラックユーモアで面白い。
さて根多は、6代目貞山⇒2代目山陽⇒愛山と引き継がれた本寸法の義士伝と本人が言っています。
その中から忠僕元助を読む。
この先生は新作派のイメージが強いが、古典も結構いいです。

お仲入り

○神田陽司 講談 幕末の純情 シラノ・ド・ベルジュラック
後半は長講一席を陽司先生が勤めます。
新作です。エドモン・ロスタン原作の芝居。
あらすじは、ネットででも検索してみてください。^^;

陽司先生が場面を幕末の日本へ移して、侍のラブストーリーに作り替えた読み物です。
シラノ・ド・ベルジュラックが平野弁十郎、従兄弟ロクサーヌが千草、恋敵クリスは栗木宗次郎。
何となくそれっぽい名前に替わってますねぇ。
演出が変わっていて、1部が講談、2部が一人芝居、3部がまた講談、4部が一人芝居という構成。
まくらでこの読み物の説明を終えると、立ち上がり一人芝居で物語がはじまった・・・
こういう形の立体講談は初めてだ。

今年はシラノ・ド・ベルジュラック、色々なところで上演されています。
近いところでは、10月の緒方拳の一人芝居。「白野」この本も舞台を日本に置き換えたもの。
陽司先生は 「緒拳 VS 陽司 どちらが面白いか、どっちもみてください」とのこと。
一人芝居には講談や落語と違い、上下(かみしも)を振る概念がないので、別人物の台詞は主人公がたとえば「何が食べたいか?だって」と言うように、相手の台詞を言い替えることで会話を独り言にして進めます。モノローグ劇といいます。
講談は第三者の講釈師がナレーター役として状況説明をしながら、台詞は上下で人物を変更して行うので、一人でも自然に聞こえます。
日本話芸のすばらしいところですねぇ。
陽司さんの演出は既出のように一人芝居と講談を交互に演じ進めるので、それぞれの特徴、違いがよく分かります。

1時間超の長講でしたが、あっと言う間でした。
濃い充実した講談だった。
それにしても陽司先生は幕末の時代が好きですねぇ
2006.11.08 神田山吹の会 〜国立演芸場 真打昇進披露興行〜
忙しかった11月〜12月初旬を抜けてやっと書き込みができるようになりました。
先ずはこの会からご報告をば・・・覚えているかな(汗)

国立演芸場での神田山吹先生の真打披露興行へ行ってきました。

○神田 蘭 講談 寛永宮本武蔵伝〜狼退治
最近この根多が多い蘭ちゃんです。
   ↑
コメントはこれだけかよ

○神田愛山 講談 谷風の情け相撲
愛山先生の谷風・・・は初体験かも。
親孝行のめでたい読み物だ。

○神田陽子 講談 山野愛子一代記
陽子先生の新作講談です。
明治時代、日本初の美容学校を創設した女性、山野愛子の娘時代を中心に読む。
女性の視点でセレクトしたテーマですね。
陽子先生の新作は初体験でした。

○神田松鯉 講談 源平盛衰記〜扇の的
師匠が仲トリです。
神田派のおめでたい読み物1かもしれません。
よく読まれます。
松鯉先生の与一は少年と言うよりも大人の雰囲気。

お仲入り

○披露口上
下手側から、司会愛山 紫、山吹、松鯉、紅、陽子 だったような気がする・・・orz 敬称略
愛山先生が幹部らにツッコむ楽しい口上でしたw

○山吹、陽子、紫、紅 立体講談「南部坂雪の別れ」
山吹先生と神田派幹部女性講釈師で神田派御家芸の立体講談。
立体講談とは2代目神田山陽が創った演出で、講釈師が舞台の上に立ち、動きながら芝居のように振る舞います。
講談の可能性を高めた演出でヒロクンは好きです。
配役は、山吹先生が瑶泉院、陽子先生が吉良の女スパイ紅梅、紫先生が戸田局、紅先生が蔵助とナレーション。
紅先生は山吹先生に誰の役をやりたいか聞いたところ、どうしても瑶泉院をやりたいと言っていましたが、本人は「やらされた(T-T)」と言っていました。まぁ今日は主役なのでしょうがないかw
陽子先生の紅梅大活躍w

○神田山吹 講談 腕白竹千代
本日のトリです。
国立でトリを取ることはこれからの人生で何回あることでしょうか。
貴重な体験であることは間違いありません。
なので、初国立のトリ根多に何を選ぶのか注目していました。
わりと普通に来たなと言う感じです。
三代将軍家光の幼少の頃を描いた読み物。
女性講談師が好んで読む読み物ですね。
山吹先生も前座、二ツ目時代によく聴きました。
おじいちゃんの家康が良かった。
2006.10.23 神田山吹を聞く会
真打ち昇進後初となる山吹を聞く会へ行ってきた。

先週の土曜日に浦和美園で今年の川崎ベストヴァウトのサッカーを見たのだけれどそのせいなのか、風邪気味なまま月曜を迎えたヒロクンなのでございます。

仕事を定時で切り上げて浦和まで移動すること1時間。
やっぱ遠いな。
雨の中満員の盛況だ。ヒロクンは補助椅子を何とか確保した。
この会は70回を迎えました。5年と10カ月。
主催者のアライさんと山吹さんの頑張りに頭が下がります。

○神田山吹 講談 ジャンヌ・ダルク
15世紀のヨーロッパ。100年戦争末期のフランス。イングランド軍との戦いに明け暮れている日々が続く中、一人の霊感の強い少女が現れた。
それがジャンヌダルクだ・・・
か弱き乙女風のジャンヌと荒っぽい軍人の対比が良く表現されていた。
最近は幡随院長兵衛ばかり聴いていたので、久しぶりの女の子物で新鮮だった。
今月来月と未だ未だ昇進披露興行が続きますが、体に気をつけて乗り切ってほしい。
浦和でも披露興行があるようなので、お近くの方は如何でしょうか。

終演後は披露パーティーの写真を見たりして楽しい時間を過ごしました。
主催のアライさんからは日本酒「久保田」を頂戴しまして御馳走さまでした

ってヒロクンを酔わせてどうするおつもりですの・・・
2006.10.15 本牧亭 神田山吹真打披露興行
今日は黒紋付のオジサン、おばさんお姉さんが料理屋さん前でウロチョロしているので、知らない人が見たら不幸があったと勘違いするかな。
今日はめでたい日なのです。
神田山吹さんの真打ち昇進披露興行へ行きました。
13時前に前座さんが上がるので、12時半に本牧亭へ到着。

既に山吹さんは来ていた。
記念の写真を取ったりして時間をつぶしているとポツポツとお客さんが入りだし、満員となった。

○神田蘭 講談 宮本武蔵伝〜狼退治
駕籠で峠を越える武蔵は、夜になったので駕籠かきの男と野宿する事に。
深夜に狼が現れ・・・・
若々しい武蔵だった。
神田派に伝わる武蔵伝は寛永時代の物語として伝わっている。 へぇ
物語の年齢が20〜30歳と仮定すると、慶長年間と言うことになる。
五輪の書を書いたのが寛永20年59歳の時。
詳しくはこちら 宮本武蔵 Wikipedia

○神田紅葉 講談 真田幸村・大阪出陣
真田家は私の故郷に近く、昔から親しみがある。
真田十勇士とか、六文銭の旗とか。
真田昌幸、幸村は関ヶ原の戦いで豊臣側に付いたが、昌幸の長男信幸が徳川に付いていた事で、命は助かった。しかし領地没収、真田家の菩提寺である高野山蓮華定院に身を寄せた。 というのが時代背景にある。
そしていろいろあって、いざ大阪冬の陣へと向かう物語。後半修羅場読みを多用するので、前座さんがチャレンジする読み物として多く聞いてきた。
紅葉さんも前座さんの頃良く聞いたな。

○神田阿久鯉 講談 柳沢昇進録〜雁風呂
この読み物は光圀が出てくるので、黄門漫遊記の一話かと思っていたが、これは柳沢昇進緑だとさ。
阿久鯉さんはこの読み物好きなのかな、何度も聞いている。
落語根多にもなっているらしいが聞いたことは無いですね。上方落語根多のようです。

○神田昌味 講談 中江兆民
東洋のルソーと言われる中江兆民の逸話?武勇伝。
物語の中に、政治家仲間で仮装パーティをする場面があり、兆民は乞食に着物を借りて出席した。あまりの汚さから退場願うのに乞食なのだからめぐんでもらわないと出て行かないと半ば脅して、政治家連中から多くの金銭を得た。これを服を借りた乞食達に渡してこの金を元手にして仕事に就くよう説得する下りがある。
昌味さん、この読み物を以前演った時、この時兆民と出会い仕事に就いた乞食さんの子孫に会ったそうだ。
ノンフィクションだったのか

○神田紫 講談 もったいない善兵衛
江戸時代のリサイクル物語だ。
初めて聴く読み物だった。
なんと紫さんの新作講談だったのだ。
ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが提唱する「MOTTAINAI」キャンペーンに賛同し、講談師の神田紫さんと落語家の三遊亭右紋さんが「もったいない」を題材に新作をつくった。 詳細はここ

内藤新宿の小間物屋を商む吉屋(ヨシヤはこの字かな)の丁稚小僧善兵衛の出世物語。
商品を包んだ薄紙をお客様の許しを得て持ち帰り、紙縒りとしてリサイクルするところから物語が始まる。
紫さんの声で小僧をやると、かわいくてたまらないw
この後も出世物語が続きますよw

○神田松鯉 講談 六代目横綱阿武松出世物語
縁起の良いこの物語が、師匠から弟子への祝いかな。
飯の食い過ぎで暇を出された相撲取りのタマゴ君。腹一杯ご飯を食べてから死のうと決心して宿屋へ泊まる。ここの主人が相撲好き。食べっぷりがすごすぎるので話を聞く。そして新しい親方を紹介する。やがて横綱になりました。という内容です。
圓生のCDが結構出てますね。円太郎師のもワザオギさんから出してますって落語かよ

お仲入り

○昇進披露口上
司会は10日前にこの大役を仰せつかってあせりまくりの昌味先生。下手から副会長の紫先生、山吹先生、師匠の松鯉先生と並ぶ。
先代の山陽先生の介護の事や、松鯉先生の昇進披露の時の事も飛び出した。
最後は三本締め

○神田鯉風 講談 井上半次郎 出世の富クジ
4両2人ブチの最下層の武士の物語。
井上半次郎は、年の瀬の25日、スリに金を奪われて困り果てる小僧と出会い、半年分の切米代なけなしの2両から一両二分をくれてやる。残った金で湯島天神の富くじを買うのだが・・・
山吹さんの兄弟子からも出世物の根多の贈り物だ。

○神田山吹 講談 幡随院長兵衛〜芝居の喧嘩
旗物奴が町人に悪さをするので、これに対抗する為に町人で作った町人奴。この頭領幡随院長兵衛の物語。
長兵衛の子分二人、身分を隠して入った芝居小屋。一幕見終わるとそこに旗本が入って来る。トラブル発生。さあどうする。ここからが面白い・・・
この読み物では琴調先生の高座が好きだ。啖呵がカッコいい。
レ・ミゼラブルのコゼットやジャンヌ・ダルクで少女を演じていた山吹さんが、チャキチャキの江戸弁で啖呵を切れるようになったなんて。
真打ちになったんだなと、感無量。
2006.10.08 柳家花緑独演会
横浜にぎわい座へ花緑師の独演会に行って来た。
この会は新作2席+αという企画だ。
新作じゃない噺家さんが演る新作の会とはどんな感じだろう。

○台所鬼〆 落語 牛ほめ
花録師の弟子の鬼〆君の登場。
この名前は、小さん5が考えた名前らしい。
新弟子が入る度にこの名前を勧めるが、皆この名前だけは遠慮する。
なのに何故君はこの名前に・・・・
落語は、寄席バージョンとは少し異なりっていうか、牛をほめる口上もきっちり入ったバージョン。これがオリジナルだろう。

○柳家花緑 落語 愛犬チャッピー 作・春風亭昇太
初期の名作。花録師では過去1回聞いたことがある。
溺愛飼い主と犬の話
もしもペットの犬が言葉を話せたら・・・
体全体を使ったダイナミックな動きや切れは昇太師には適わない。
飼い主のおばさんは結構いい感じに入っていた。
サゲをちょっといじったところに工夫あり。

○柳家花緑 落語 目黒のさんま
「愛犬チャッピー」は7分位長さだったので、続けてもう1席を演る。
秋の噺として先ず頭に浮かぶのがこの根多じゃないでしょうか。
そんなマクラで根多にはいる。
殿様が軽い^^;
駄々っ子のバカ殿様だ。どんな感じかというと、丁度チャッピーが殿様になった感じだw
すっごい軽くて明るくて楽しい演出だった。
でも柳家の芸風じゃないよこれは(笑)

お仲入り

○柳家花緑 落語 死刑台のカツカレー 作・鈴木聡
これは初めて聴く噺だ。今回の目当てでもある。
作者の鈴木氏は劇作家・コピーライターとしても活躍している人だ。
初演は今年1月の風間杜夫との二人会との事。
どんな噺か一言でいうと、最後の晩餐。
因みに花緑師の最後の晩餐は駄菓子だそうだ。
小学生時代に食べたマズ美味い菓子。そして二十歳の時上野の二木の菓子で再会した懐かしい味。そんなエピソードをマクラに噺にはいる。
場所は網走刑務所で死刑囚の居る独房。
主人公は13号。となりの12号と会話している内に、今食べたいものの話題になる・・・
もうすこし書いちゃおうかな。
12号は、ジローのラーメン。呪文のようなトッピングや量の指定を懐かしそうに語りそして、次の日に執行された。
主人公はタイトルでわかるようにカツカレーな分けだが、刑務所のコックが何と秘密で作ってやることになるのだが・・・
噺の構成がしっかりしていて長講だったが、時間を感じさせない。
この根多で何席目なのか分かりませんが、もう少し回数を重ねて、間とかスピード感が出てくると、良いかと。

花緑師は柳家だし古典の人というイメージが強かったが、確か「ベニスの商人」は昔聞いたことがあり、新作噺にもいろいろ挑戦しているんだな。「ハワイの雪」なんかも聞いてみたい。
爆笑落語系の林家一門のたい平師は古典を綺麗に演じるし、なんかみんな芸風変わってきてるね。 固定概念というか既成概念にとらわれていると置いていかれそうだ。

さて目黒のさんまを聞いたので、今日の夕食は、秋刀魚のなめろうを作ってみました。

ネギ多かったかも^^;
日本酒に合うね。
ブチブチジュージューいってないけど、殿様には食べていただけるでしょうか。
写真のは見た目納豆みたいだなこりゃ(笑)
2006.10.03 天下たい平
横浜にぎわい座で隔月で行われている林家たい平師の独演会に行ってきた。
今回で17回目。まる3年を迎えるロングラン企画だ。
たい平新聞には、ファイターズにとっての札幌ドームのように、私にとってここ(にぎわい座)はホームです。
とある。地元の客としてはこう言われるとうれしいねぇ。
席は二階席の横席しか取れなかった。地上波の恩恵もあり人気だ。

○林家ひらり 落語 穴子でからぬけ
たい平師の妹弟子登場。
彼女も実は地上波「笑点」のレギュラーなんです。
回答者の師匠方にかぶりものや小道具を配ったり、山田君に座布団を渡すという重要な係を任されている(本人の弁)のです。
稀に画面に写りますので、チェックしましょう。
噺は与太郎もの。アホだと思っていたら最後に一本取られてしまう噺。
女の子の与太郎はアホぽさが可愛らしさになるね。

○林家たい平 落語 紙屑屋
ひらりちゃんがたい平のめくりを出した瞬間から拍手が鳴る。
横浜のお客さんはあったかいねぇ。いいね。
前高座は若旦那物だ。若旦那と言えば、たい平師の真打昇進披露興行を思い出す。
この噺や、湯屋番、舟徳、七段目等若旦那シリーズを演っていた。
なので、たい平ちゃんというと若旦那物というイメージが強い。
根多はたい平版の紙屑屋だ。真紀子、宗男、虎造、花火と得意根多オンパレード。
客席大爆笑!!!。白紙は白紙、からすはからす・・・

○林家二楽 紙切り
OHP(投影機)にスクリーンが置かれた高座に二楽さん登場する。
二楽さんの紙切りは作品をスクリーンに投影するので、よく分かって良い。
話が巧くなっている。切っている時間を上手につないでいた。
ヒロクンが思うに、紙切りというと忘れては行けない重要な役目が、下座の三味線のお師匠さん。
運動会のリクエストがくれば、「動物の謝肉祭」。イチローとくれば「Take Me Out To The Ballgame」
紙切りリクエストに合わせて弾きこなすんです。
最後のリクエストが小学生の女の子。お祭のお題に神輿を切り、スクリーンに写す。
「おしょさんそのまま阿波踊りを弾いてください」と言うと、別にこの日の為に用意した巻紙紙切りをOHPへ乗せて滑らせていく。
スクリーンには阿波踊りの兄さんの後にウルトラマン、バルタン星人、ゴジラが踊り過ぎていく。
阿波踊りのお姉さんの後に、アンパンマン、ドラえもんが踊り過ぎていく。神輿の後にれれれのおじさんが踊り過ぎていく。
最後に「にぎわい座」のエンドタイトル。
すばらしいサプライズだった。声も出なかった。

○たい平オンステージ
一端緞帳が下がり、再び開く。
高座はステージに替わっている。マイクスタンドと高めの椅子が用意されている。
ジーンズに白シャツ姿の師匠が登場。
ピンスポの椅子に浅く腰掛けると、イントロが聞こえてくる。
バラードっぽいポップスだ。
ポップスも上手い。
この秋発売するデビュー曲「芝浜ゆらゆら」だ。
TV番組の企画でビギンの恋しくてを歌ったのを作曲家マシコタツロウ氏が見初め、オリジナル曲を出すことになったそうだ。
テーマはたい平師の新作落語SHIBAHAMA。現代の芝浜ラブストーリー。
作詩はたい平師。
おしゃれな曲に仕上がっています。
カップリング曲「一緒にいよう」
を続いて歌い、オンステージはお開きとなりました。
ヒロクンは早速Amazonで予約しました。

お仲入り

○林家たい平 落語 幾代餅
後高座はやはり大根多できましたねぇ。
主人公の搗米屋の奉公人清造が幾代太夫に自分の身分を明かし、また1年経たないと来れない理由を話す場面は、何回見てもウルウル来る。
若くてさわやかな清造だった。
ハッピーエンドで幸せな気持ちのまま終演となった。

たい平よくできました
2006.08.20 SWAクリエーティブツアー
チケット争奪戦にやっと勝つことができました。SWA初参戦でございます。
ロックのお囃子、プロジェクター画面にクリップ映像。
落語ジャンクションと似た雰囲気だ。前説無し、前座さんの高座無しに始まった。

今回のテーマは「夏休み」
どんな作品に出会うのか楽しみだ。

○春風亭昇太 落語 罪な夏
SWAメンバー3人で仕事に行った大分、佐伯。そこの寿司屋での出来事、
中学時代の夏休みの思い出をマクラに、噺に入った。
主人公の少年、夏休みのある日、台風の迫る海岸に出てみると溺れている少女を発見・・・
昇太流の動きのある落語だ。お母さんが良かった。

○三遊亭白鳥 落語 明日に向かって開け
痩せた印象があった。終演後の本人の話によると、「僕たちの戦争」というスペシャルドラマで鬼軍曹役をやる。デブの軍人はいないので監督命令でダイエット中。5sは痩せたそうな。
今回の根多では新作と古典の融合を狙うと本人は言う。
噺の方は、巣鴨信用金庫に泥棒が入る。
だいじょぶか東京三菱UFJ銀行・・・三菱東京UFJだっけか・・・のセキュリティ。
江戸時代に出来た金庫姉さんと金庫番のじいさんのラブストーリー?
落ちは仕種落ち。そんなこんなの根多だった。
人情噺っぽいけどばかばかしいよ、でも可笑しい。古典作品のパロディが味付けになっていた。
でも夏休み根多では無いな^^;

○林家彦いち 落語 かけ声指南
ボクシングの名セコンドになる為、夏休みを使ってタイから東京へ来た男の噺。
「判定なら負けだからな、打倒協栄ジム」
といいジャブを打つ。
彦いち師の外人言葉ってどの国の人でも謎の中国人ぽくなってしまうがそれもお約束で、いい。

○柳家喬太郎 落語 八月下旬
自分の子供の頃の夏休みについて話す。
渋谷東宝での、東宝チャンピオン祭。ゴジラシリーズを観によくお祖父さんにつれて行ってもらった。
「ゲド戦記を古典(落語)でやってみたい」
江戸戦記って言いたいだけかよw
こんなマクラから噺へ入る。
夏休み旧盆後のある日、都内に住む5年生の少年が神奈川に住むおじいちゃんの家に行くことになる。
前日に父親が行っているので駅に迎えに来ることになっていた。
少年は夏休みの宿題でこのプチ旅行を作文にできたらと思っている。
車中でのOL,オジさんとの出会い。一人旅なのを意識する。
ストーリーが進むと主人公が少年から父親へと替わるという意外な演出・構成の巧みさがいい。
ラストはこれが喬太郎作品かよと疑うほどの、ハート・ウォーミング・ストーリー、アンド一人芝居風味。
こういう落語も有りだな。

白鳥師が他の三人からいじられ役となっていた。まあこれは盛り上げ役としてうまく機能していた。白鳥師はこういうキャラだったかな。
次回のSWAでは山陽君は見れるのでしょうか。国立です。夢枕漠作品を全員で演じるそうです。楽しみだがしかし、チケット争奪戦に負けた(泣) 当日券が有るのか聞いてみるかorz

ps.喬太郎師が、今春廃業した兄さんと最近食事をした。元気だったとマクラでファン向けに報告した。
みんな心配してたからねぇ。喬太郎師ありがとよ
2006.08.14 池袋演芸場8月中席夜の部
定時で仕事を切り上げて、池袋演芸場夜席へ行った。途中からですけど。
今席は毎年吉例女性講談師主任による怪談なのです。
今夜は神田紅ナイトと言うわけです。

○北見マキ 奇術
スカーフ、ロープのマジックを披露。

○三遊亭小遊三 落語 鮑のし
小遊三師匠のじんべえさんのボケがいい。

お仲入り

○桂南なん 落語 夏泥
情けない男をやらせたらこの師匠は日本一かも。

○三遊亭円雀 落語 紙入れ
間男の噺。ヒロクンの好きな根多だ。
いつでも演じられるあまり季節感を感じない噺だと思っていた。
今回発見したが、男が人妻が用意した鰻を食べる場面があるので、たぶん今頃の夏の噺なのだろう。 
あと宮戸川とか色っぽい噺がいいねぇ

○鏡味正二郎 太神楽
五階茶碗の曲をたっぷりと、最後は傘の曲。毎度さわやかな芸だね。

○神田紅 講談 累実録 前編
この前編とは簡単に言うと、累誕生秘話といったところだ。
円朝作の真景累ヶ淵の中で累が出てくる場面とは微妙に無内容が異なっていた。
こちらの噺も怖い。
クライマックスのブラックライトでの演出では白の着物が映えて怖さを強調していた。
おばけ役の陽司先生、蘭ちゃん。鳴り物のきらりちゃん、皆さんご苦労さまでした。

15日が後編。16日は現代の小説の講談化で「ねじれた記憶」。この根多は4年前のこの会で一度聴いているな。古典の怪談と怖さの種類は違うけどゾクっとするよw
20日が陽子先生、紫先生と合同の演目とのこと。
006.08.08 新宿末廣亭定席 夜の部
末廣亭の今席は、主任圓丈師で、新作派が揃いも揃ったという席だ。
圓丈DNAを引き継いでいる新作派のベテラン・中堅・若手真打達の口演が楽しみだ。
満席かなと諦めつつも18時末廣亭到着
木戸に張り紙有り。圓丈・代演・伯楽 orz
でも他のメンバーに変更が無いようなので心を落ち着けて着席。
ちょうどいい感じに席にパラパラと人を蒔いたくらいの混み具合。
夏休みとあって子供連れのお客もあちこちに見られた。
ゆったり寛いで観ることができそうだ。

○林家正楽 紙切り
最後のリクエストは縁起物の恵比寿と、ヒロクンの席近くの女の子がミッキーマウス。
「ミッキーマウスは無理かもしれません」と師匠が言うと残念そうな顔をしていた。
先ず、恵比寿様を仕上げると、下座からミッキーマウスのマーチが聞こえてくる。
紙を大きくくり抜いて行くのが見える。かわいい笑顔のミッキーの出来上がりだ。
女の子大喜びで受け取る。粹な演出だ。
この後女の子は、落語や漫才の高座を観ることも無く、切り絵のミッキーをずっと眺めていたのが印象に残った。

○夢月亭清麿 落語 バスドライバー
落語21のレギュラー一人目登場だぁ。
この師匠を定席で見るのは、初めてかもしれない。
根多は、主人公の男、最終バスに乗る。財布には1万円札だけ
お釣りがないと運転手が言うので、つりは御祝儀にあげてしまう。すると運転手は・・・
日常を淡々と語りそしてプチシュールな世界に引き込む。

○入船亭扇治 落語 たがや
マクラは子供とJR東日本のスタンプラリー(ポケモンスタンプラリーだったかな)をやっているが、結構大変だという事。
花火シーズンだからねぇ、やっぱこの根多だねぇ
新作派が多い中の古典だけれど、マクラでは現代の根多で気を使っていただきました。m(_ _)m

○笑組 漫才
デブ・ヤセコンビの登場。
この二人昔と今では、デブ・ヤセは逆だったらしい。
何れにしてもデブとヤセなんだけど
TVの超能力番組をいじり倒しました。
テンポが速くていいねぇ

○柳家小ゑん 落語 鉄の男
おたく落語家と言えば真っ先に頭に浮かぶのがこの師匠だ。
この師匠、電気の街秋葉原が、萌えの街に変貌してしまった事を嘆いでた。
抵抗に電界コンデンサーに銅線の山・・・見なくなったなぁ
根多は鉄道マニアの噺。付いてこられる人だけ付いてきてぇという感じw
よく分からないが有りそうな展開で可笑しい。
てっちゃんワールドの笑いとペーソス、堪能しました。
それにしても、ぐつぐつ騒動は決着したのかな。

○林家彦いち 落語 熱血怪談部
川柳師の中とりが、出番変更となりました。
マクラは学校寄席。生徒に扇子と手拭いで仕種を自由にやらせると、とんでもなく面白いらしい。
この根多。結構人気の根多でよく聴くなぁ。クスグリが改良・進化して面白くなっていた。
こう変化していくのも新作の面白さだ

お仲入り

○三遊亭白鳥 落語 スーパー寿限無
寿限無の駄洒落だな。馬鹿馬鹿しいのがいい。

○伊藤夢葉 マジック
おしゃべり7割マジック3割な感じだが、ロープが良かった。

○柳家喬太郎 落語 夜の慣用句
去年くらいから横浜をいじりまくっている喬太郎師。今日も横浜港花火大会を根多にいじる。
純情日記横浜編が来るかと思ったらこの根多にきた。
呑むとスケベになる課長と部下のアフター5の噺
途中、客席に子供たちがいることに気付いたが、止められない。
「おとうさん、子供に何を聞かれてもシラを切ってください!」
と断りをいれて続けたよw

○柳家さん喬 落語 お菊の皿
弟子の高座に何か言うかなと期待したが、前の高座の芸人さんも出来事等一切関係御座いません。という感じで進めたよ。高座に上がれば師弟兄弟は関係無いと言うことかな。
根多の方は綺麗にあっさりとした出来だった。気持ちよかった。

○ペペ桜井 ギター漫談
北千住からの脱北者ぺぺ先生の登場だ。
まぁ何時もの漫談だ。今日はちょっとアクが足りなかったかな。

○金原亭伯楽 落語 子別れ 下
子供が多いと言うことで、「落語ってなあに」というお話をマクラに、子供の出てくる噺へ。
圓丈師が聞けなかったのは残念だったが、この根多も良かったので、結果オーライ。
この師匠もさん喬師とタイプは違うが綺麗な噺(演出)をする。
癖がないので万人に受け入れやすい。安心して聞けた。
2006.07.19 神田山吹独演会
最近システム(文体)を替えてみたヒロクンです。
雨の上がった夕方上野広小路へいそいそと向かった。
山吹さんの二ツ目最後の独演会だ。
広小路亭に入る前にATMに寄ろうとしたが、無いですねぇこの辺には。
広小路の交差点の周辺をグルリと回って本牧亭へ向かう道でようやく見つけた。

○三遊亭橘つき 落語 手紙無筆
円楽党の前座さんだ。
そつなく演じた感じ。今秋二ツ目昇進だそうで、どうもおめでとう。

○神田山吹 講談 お歌合わせ
初めて見る袴姿で登場。 でかい!!
今回の独演会では、女性が活躍する根多がテーマという事で、前高座はこの話。
久々に聞いたけど武家の格が現れていて良かった。

○神田陽司 講談 円山応挙の幽霊画
夏だからこの根多という理由もあろうが、もう一つは山吹さんが師匠2代目神田山陽の高座で初めて聴いたのがこの根多だとのこと。
紫先生が演じた物が怖かった記憶がある。陽司先生では初めて聴くかなぁ
ネイティブな大阪弁がいいねぇ

お仲入り

○神田山吹 講談 出世の馬揃い
違う袴姿で登場
何度も書くがもうこの根多出しは今年はしょうがない。
別に耳タコで聞くのがいやな訳ではないのだけれど、新鮮な感じを受ける演出でやってもらいたいな。山吹さんにという訳ではなく、全演者さんに。
たとえば「♪恋のダウンロード♪ は〜い千代です。好きです(敬礼)」みたいなクスグリとかだめですか、そうですか・・・

終演後は25名という大所帯で打ち上げだった。
尋目の趣向など山吹さんと話す。
司会者は・・・・なんと・・・やっぱやめたW
ここは飲み放題とあって、ここぞとばかりにビールを流し込む。
21日は人間ドックなんですけど何か
2006.07.18 新作無法地帯10回記念スペシャル
初めてこの会へ参加した。今回はスペシャルと言う事で、落語色の強い会なのだが、いつもの会は、コントや漫才の中に落語も在ると言った感じのようですね人数比では。
では新作派二ツ目の力を見せて貰いましょうかw

○立川三四楼 落語 感動会の友人(仮称)
先ずは前座から。宇宙の落語家がこの会の口火を切る。
落語家に自信を無くした男が、漫才をやろうと友人の説得を始めたが・・・
彼の落語は下手なんだけど面白い。沢野ひとしのイラストのようだ。

○川柳つくし 落語 ストリートミュージシャンへの道(仮称)
双子の女の子、ストリートライブをやることにするが、どうすれば良いのかわからない・・
ストリートライブと言えば歌とウクレレw
曲も面白くよく出来ていた。
三四楼君の後ですっごくやり難そうだったな。

○鳥居みゆき 一人コント
客席と舞台の明かりが消える。暗天箱出しで登場か・・・
寄席での演者上がり方法を演劇風に言えば明天飛び出し。
この辺にも無法地帯のコンセプトを感じる。
サンミュージックから参戦の芸人さんだ。
コントは暗めの派手めだけど、すっごいかわいい人だ。
5分くらいで終わってしまった。もう少し見ていたかった。

○三遊亭白鳥 落語 腹ペコ奇談
昨日の大銀座落語祭でやった根多を今日も演るそうな。
昨日は大先輩や幹部たちがいたので、言えなかったトンデモなクスグリを入れる。
お客さんも本人も大喜び。
根多は腹を空かせた父子が別荘タイプの家に着く。中に入ると一杯のカツ丼が・・・
間といいテンポといい、クスグリといい実に良かった。笑わせてもらいましたぁ

お仲入り

○三遊亭福楽 落語 料理教室(仮称)
女装で登場。鈴香根多かと思ったら全然違った。


○清水宏 一人コント
赤のジャージ上下にピンクのタオルを首に巻いて登場。
はちゃめちゃ暴れまくり肉体派コントだ。
お客さんの乗りもよく、みんなで手拍子しただけなのにそれが可笑しい。
彼も40歳になったそうな。
でも若いね。

○桂花丸 落語 少年院の塀の中の面々(仮称)
刑務所に慰問に行ったマクラからこの根多に入る。
刑務所に新入りの受刑者が入ってきた。
そうなれば、新入りイビリが始まるかと思いきや・・・
少し見ないうちに角が取れて丸くなった感じ。
間が良くなってたな。

白鳥さんや、清水さんは若いと思っていたけど、ピチピチの二ツ目に囲まれると1ランク上の存在だというのがわかった。笑いの数や大きさが違う。
このお二人は今日のギャラから打ち上げにとカンパをしたとのこと。
いい兄さん達じゃありませんか。
2006.07.15 三遊亭亜郎のオペラ座の怪人
行ってきました今年の大銀座落語祭
メチャ混みのイベントは嫌いなので、昨年までは行かなかった大銀座落語祭ですが、やっぱり1度は行かないと、という事で行きましたよ。
大銀座落語祭の数多い落語会から何故この会を選んだかと申しますと、
他の会は完売。この会しか券が無かった ミュージカルが大好きだからですw

夕立の中、会場の時事通信ホールへ到着。
冷房効き過ぎで辛かったです。

先ずはピアノとチェロ奏者の女の子が登場。
ピアノが鳥居玲子さん
チェロが小倉あずきさん ←1回で名前覚えました
小倉さん・・芸人さんですか あっ本名ですか、そうですか

それから東急ハンズで購入したファントムセット着用で(しかも中は着物だし)亜郎さんフニクリフニクラのメロディに乗って登場。
亜郎さん、声に艶があり優しいテノールでいい感じじゃないですか

マクラから前半は落語っぽい楽しい場面が多く見られた。
一方後半はシリアスなミュージカル(座ったままですけど)で進み、
感動のフィナーレを向かいます。
下げは映画ともミュージカルとも異なる形だった。
悲しき天才エリックと、夢多きオペラ歌手の卵クリスチーヌそれから、恋敵ラウルを巧みに演じ分けていました。
一人ニュージカルだった。
感動したが結局落語では無かった。そんな口演だった。

一人ミュージカルって日本では昔から「浪曲」と言っています。
だから落語じゃないのか
お後をお楽しみに・・・・

終演後の歩いた午後の銀座界隈は、大銀座落語祭のうちわを持った多くの人達とすれ違った。 ミーハーは多いね。
ヒロクンもTシャツ買いましたが、それが何か
2006.07.09 本牧亭講談定席
12時半頃本牧亭到着。既に始まっていた。

○神田紅葉 講談 白子屋政談〜新三殺し
芝居講談根多が多い紅一門の二ツ目登場。
源七親分の新三殺し〜居酒屋夫婦も殺してしまう所まで
江戸時代のお客もサスペンス物は好きだったのだろうか

○神田鯉風 講談 出世の馬揃い
今年の大河ドラマにあやかりこの根多は昨年まで以上に聴く機会が増えそうだ。
おめでたい根多でもあるので。

○神田きらり 講談 寛永宮本武蔵伝〜瓶割り試合
全17席中で武蔵が出てこない話はこれだけだそうだ。
神田派に伝わる映画や小説とは異なるストーリーを少し書こう。

剣豪神崎小五郎に他流試合で負けた(鍋蓋試合で)神子上典膳(ミコガミテンゼン)
は小五郎の弟子となり修行をして、やがて徳川の剣術指南役に推挙されることになる。
推挙されなかった兄弟子の小野善鬼(オノゼンキ)は悔しさ紛れに秘伝の書を盗み、農家の庭先にある瓶に隠れる。師匠の小五郎は瓶ごと切れと典膳に命令する。
典膳は瀬戸物の瓶ごと善鬼を切り殺した。
小五郎は小野の姓を典膳に継がせることにして、善鬼の成仏を祈る。
小野姓を継いだ典膳は小野一刀流を起こし、現在へ伝わる。

きらりちゃんの豪快な読みっぷりはこの根多に合う。

○神田松鯉 講談 赤穂義士本伝〜十八カ条申し開き(前編)
今年は義士伝を連続で読んでいる松鯉先生だ。
今回は本懐を遂げた後、年明け後の物語。
奉行の取り調べを受けることになった大石内蔵助。
奉行の質問に対して回答(自分で自分を弁護)する蔵助。
この言い訳が面白いので、分かりやすくして記してみる。
前編なので1〜9ヶ条まで^^

一、聖地で騒ぎを起こしたな
 ⇒聖地は大川まで、両国橋の向こう側の本所は聖地ではない。
二、この事件は徒党の狼藉ではないのか
 ⇒浅野家の従者による聖戦だ
三、吉良邸の表門を壊したのは器物は損ではないか
 ⇒壊してはいない。壊したのは吉良の家来だ
四、47名の他に加勢した者、サポーターがいるのではないか
 ⇒いない。いるというなら連れて来て証言台に立たせろ
五、陣太鼓を叩いたな
 ⇒陣太鼓は戦太鼓。叩いてない。叩いたのは子どもが叩くオモチャの太
  鼓だ。
六、吉良以外にその家来も殺したのでは仇討ちと言う大義名分が成り立た
  ないのでは
 ⇒吉良の家来から襲って来たので殺した。正当防衛だ。トドメは刺して
  ない。
七、抜身の槍を屋敷の外で抜いた者がいるな
 ⇒いない。臆病な吉良の家来が氷柱を槍と見間違えたのだ。
  (これはかなり苦しい言い訳^^;)
八、飛び道具を使用したのは卑怯なのでは
 ⇒浅野家では飛び道具とは銃のことを言う。弓は飛び道具ではない。
九、長道具の使用も卑怯ではないか
 ⇒浅野家では長道具とは二間(12尺)以上を言う。
  九尺の槍は長物ではない。

弁護士がいない時代とはいえ、かなり自分本位名な言い訳ですね。

お仲入り

○神田愛山 講談 品川陽吉シリーズ〜ママ
品川陽吉が通う断酒会にある日、アルコール依存症の夫を持つ婦人がやってきた・・・
家庭崩壊を未然に防いだ妻であり母の物語。
暗い中にも明るさがある読み物だった。

○神田陽司 講談 絶対に確実に間違いなく泣ける話
私の付けたサブタイトルは〜鈴香にささぐ〜

本日主任の陽司先生の登場だ。
マクラの中からお知らせを書く
 ・本牧亭は来年で150年目
 ・8/4日 誰でもピカソに出演

泣ける話とは一体どんな内容なのだろうと興味津々で聞きいる。

五年前二ツ目の時代にバイトしていた結婚式場の司会。
夏の暑い日の披露宴、宴の最中に停電に・・・

意外な展開からクライマックスへ
泣いたね。泣かせてもらいました。
元ネタは何なのか分からないが、よくできた話だった。
今回1回だけでは勿体ないので、独演会等で再演してほしい。
次は笑える話もお願いします。
2006.06.17 浅草演芸ホール 中席
6月の東京かわら版を紛失しまして、予定が立たない日々が続いていた。
なので、色物さんメインの東洋館を狙って浅草へ向かった。
東洋館前で浅草演ホールの出番を見るとヒロクン好みの出演者だ。
混雑覚悟で入ってみた。

予想通り団体客で満員だ。(泣)

○三遊亭歌る多 落語 初天神
白地に紺の模様がアクセントに入った浴衣風の一重の着物に白地の帯。
涼しそうだ。
この根多は女性演者が良い。
サクッとキメて、持ち時間後半は踊りを披露。
投げキッスで下がります。
チーたんによろしく

○川柳川柳 落語 ガーコン
軍歌が響きわたる。そしてジャズ・・・・
客席には若者の塊があった。多分初川柳だろう。
洗礼を受けた若者たちはキョトンとしている。

川柳師匠は若いころ「落語界のアイジョージ」と呼ばれていて、TVのバラエティー番組でも人気だった時代があった。
しかし師匠の圓生は彼の人気を認めなかった。
圓生は言った「彼はコテンではなくラテンだから」b

○鏡味仙三郎社中 江戸太神楽
時間が押しているのか短くキメた。

○吉原朝馬 漫談
団体のお客、初落語のお客さんが多いからか、漫談だ。

○桂文楽 落語 替り目
ヒロクンの前のお客さん達「知ってる人出ないなぁ」
ペヤングソース焼きそばのCMも古くなったか(泣)

○柳家小菊 粋曲
大好きな小菊お姉様の登場だ。
今日も色っぽいねぇ...
ぼーっと見つめながら三味と唄を聞いている。
また前のお客たちを見ると・・・爆睡中
おそれおおくも畏くも・・ \(`Д´)/ ムッキー!!

○三遊亭白鳥 落語 おばさん自衛隊
久々に聞いた根多だ。
上下がはっきりしてきたな。
って真打にそういうコメントするな^^
でも笑った。

○三遊亭圓丈 落語 蘇れ金さん銀さん
今日の前座はたん丈君。白鳥師が出て総帥の登場だ。
初めて聴く根多だった。
母国語の名古屋弁で熱演!!!
金さんと銀さんの喧嘩がかわいくそして楽しい

お仲入り

○天乃家白馬 落語 怪談あれこれ(仮称)
先代の正蔵師の思い出話を入れてこれからの季節にぴったりの怪談の裏話等を噺す。

○松旭斎美智 マジック
着物姿で登場
楚々とした仕種で綺麗なマジックを進めた。
持ち時間後半は踊りだった。
歌る多姉さんといい、もう今年の住吉を意識しているのかな。

○柳亭市馬 落語 道具屋
ほんわかした与太郎だった。
師の人柄が出ている。

○鈴々舎馬風 漫談
会長への道ではない漫談。
べただけど面白い。

○昭和のいるこいる 漫才
出てくるなり歓声と拍手。
今日の団体さんは、この師匠達は知ってるのか。
久々に観た。
漫才のテンションは変わってなかった。

○林家正蔵 落語 新作
取り根多は人情噺かと思ったら新作だった。
読書の授業に父の本棚から「龍馬が行く」を持って行った息子。
実はその本、表紙は龍馬・・なのだが、中身はエロ小説。
大声で朗読することに・・・
こういう新作もやるんだなと、師匠の新たな側面を知った。
古典大根多ばかりを変に力を入れてやらなくても良いよ。
力を抜いて柔らかくね。
2006.05.02 新宿末廣亭 5月上席 夜の部 真打昇進披露興行
芸術協会の真打昇進披露興行へ行ってきた。
目当ては、トンデモ落語会でお馴染みの春風亭昇輔改め、瀧川鯉朝師匠。
夕方の新宿は雨は殆ど上がっていた。

○春風亭柏枝 落語 子ほめ
開演30分過ぎ。既にイス席は満席で、棧敷席を確保。
柏枝師の途中から。

○姉様キングス 漫謡
姉キン キタ━ (゜∀゜) ━
今日の出番には無かったが、鯉朝師匠繋がりという事で駆けつけてくれた。
今日のお客さんはラッキー。
昇進のお祝いということで、めでたい松尽くしを染雀さんが披露した。
染雀は歌もうまいし踊りもできるし、芸達者だな。

○松旭斎小天華 マジック
時間が押してきたので、短めだが楽しいマジックだった。

○春風亭柳桜 落語 居酒屋
居酒屋での小僧とのやりとりが面白い。

○三笑亭夢太郎 漫談 健康診断
この師匠はミニ馬風師クラスの風体なので、健康診断は大事だよ。

○Wモアモア 漫才
久しぶりに聴く。
ぼやきがいいね。

○瀧川鯉昇 落語 粗忽の釘
師匠降臨。
この師匠のふわっとした漫談は最高。
漫談の後に軽くこの根多でお後と交代。

○春風亭小柳枝 落語 時そば
もう一人師匠降臨。
この時期には珍しい根多で勝負だ。
マクラで江戸時代の時間の告げ方を説明して根多に入る。
そば喰いの仕種で客席から拍手。
旨そうなしっぽく蕎麦だった。

お仲入り

○新真打口上
緞帳が開く。
下手から昇太、鯉昇、昇乃進、鯉朝、柳之助、小柳枝、小遊三 <敬称略>
小遊三師以外は柳昇一門という構成だ。
新真打が偶然にも全て柳昇一門なので、この構成になってしまった。
昇太師、小遊三師で場を盛り上げて楽しい口上だった。

○春風亭昇乃進 落語 課長は辛い
新真打一人目の登場だ。
長屋門落語会でヒロクンには馴染みの二ツ目さんだった。
今夜は新作で勝負。
今どきの日本語が変な若者達が会社員になったらという想定の噺だ。
課長のキレ方が熱演だった。

○春風亭柳之助 落語 蒟蒻問答
上野の山から西郷さんが下りてきた。
そんな風貌の師匠だ。学生時代はラクビーの選手らしい。
大学はセレクションで入ったとの事。それってラクビーめちゃ巧いということ?
なんで落語家になったのか・・・
江戸弁がなかなか良かった。

○東京ボーイズ 漫謡
時間が押してしまい、謎かけ問答をメインにさらっと^^

○春風亭昇太 落語 力士の春
今日も袴姿でダッシュで登場。
名作「力士の春」を好演した。
後輩達へのメッセージが心温まり且つ可笑しいのが良い

○三遊亭小遊三 落語 寄合酒
今日は何故かハイテンションな感じの師匠だった。
登場人物の多いこの根多を熱演。

○ボンボンブラザース 曲芸
5分くらいの持ち時間になってしまいスマンm(__)m
と私が謝っておく。

○瀧川鯉朝 落語 よるのてんやもの
今夜の主任 鯉朝師の登場だ。
後ろ幕はやっぱりと言うか、これしか無いというか、ト学会さん提供のものだった。
座布団の上に着なす姿は、まるで福助人形のようだ(笑)
根多は、最近よくかける根多でありヒロクンの好きな根多でもある「よるのてんやもの」だ。
小学生の男の子2人が主人公の噺。
サゲが効いているので、隣のおばさん達は「あ〜〜」と感動!?していた。
深々とお辞儀をする。
緞帳が閉じる。
こうして真打初高座は終了した。
2006.04.15 第三回神田紅一門会
紅一門会へ行ってきた。
会場が昨年までの上野広小路亭から国立演芸場にかわり、キャパが増えたので、昨年はチケットが手に入らなかったお客さんも、今年は叶ったのではないだろうか。

○神田蘭 講談 にごりえ 樋口一葉原作
自称・他称「ビール大好き」の蘭ちゃんから高座が始まる。
「新開の銘酒屋菊の井の一番看板のお力の、朝之助と源七との悲劇的ストーリーの初講談化」とチラシのコメントをそのまま載せてみた。
女の意地、どろどろした情念のようなものがよく表れていた。

紅一門の講談の特徴の一つは、文芸作品の講談化に積極的なことだ。
今までにも一葉の大つごもりや、坂口安吾作・二流の人等がある。

○神田紅葉 講談 秋色桜
神田一門では春の読み物の代表作。これと寛永三馬術かな。
秋色のかわいらしさが出ていた。
今年は上野の山には花見に行かなかったな。

○神田陽司 講談 時事講談2006年4月(お題講談)
開演前にお客さんから貰ったお題3題を使い、準備時間1時間で高座に上がった。
お題は「向島」、「初鰹」、「そば屋」
超あらすじ
向島に住む貧しい大工の夫と妻の話。
夫が仕事の関係で頂いた伊万里の皿。夫はこの皿に初鰹を載せて食べたいと願う。
ある日、妻は髪を売り初鰹を買ってきた。夫は伊万里の皿を売って妻への髪飾りを買って帰って来た。オーマイガー
良い出来だなと思ったら「賢者の贈り物」じゃんと心の中でツッコミを入れたら、ご本人も「これじゃオーヘンリーじゃないか」と一人ボケツッコミをしていました。
最後は、この大工は職業を変えてそば屋になったとさめでたしめでたし
は、強引(笑)
たいへん楽しいお題講談だった。
このお題から「賢者の贈り物」のパロディを思いつくこと自体がスゴイ!

お仲入り

○神田紅 モノローグ講談 誕生80年マリリン・モンロー
紅先生といえばモンローという印象を持つお客さんも多いだろう。
陽司先生の入門のきっかけは、モンロー姿の紅先生の色香に惑わされたからと言わしめる程。(あくまでも噂ですけどw)
紅先生の代表作の一つである。
今年はモンローの生誕80年の年と言うこともあり、記念の高座となった。

紅講談のもう一つの特徴は、偉人、有名人の波瀾万丈物語ををモノローグ(ひとり言)で描くこと。陽司先生は乗り移り講談と昔呼んでいましたね。
この高座はそのモノローグで行われた。
舞台の上には、いきなり80歳のモンローが登場した。
その後、ありし日のモンローの姿で椅子に座ったり、舞台を歩きながらモノローグを進める。
女優神田紅の一人芝居の形だ。
神田紅講談を演じるには、スタニスラフスキイ演劇理論の把握と実践も必要だw。

モンローの光と影の部分がよく表れていた。

ヒロクンがモノローグ芝居で印象にあるのは加藤健一氏の「審判」かな。

○大友智加 ゲスト 歌
ゲストが登場。紅一門のヒップホップシリーズの作曲・編曲者。
2曲を歌う。

コメントはそれだけかよ。 > ^^;

CD発売中。応援宜しくw

○紅’s(クレナイーズ) ヒップホップ講談 ヒップ・ホップ・で・紅一門
講談とは江戸のヒップホップであると解釈のもと、「お富与三郎」、「鉢の木」と古典の名作をヒップホップにしてきた紅一門が各々の人生の原点を歌う。
ここでもチラシのコメントを載せてみた。
ラップの曲に乗って、トレードマークになっている!?毛糸の帽子をかぶった4名が、下手から登場する。
アンド、上手隅にはゲストの大友智加さんが再び登場。キーボードの前に着なす。
各々自分の人生について、自分の言葉で歌うので、伝わってくる。
蘭ちゃんはダンスが上手なので、もっと踊って歌う演出の方が良いかも。

古典ありーの、芝居ありーの、即興ありーの、それから歌もありーのと色々詰まった、「講談のおもちゃの缶づめやー」的な楽しいひとときだった。

ps.
全席指定席の中の私の席だが、なんと、最前列の真ん中というSSS席だった!
手配頂いた陽司先生ありがとうございます。とこの場でお礼を言わせて頂くことにする。

06.04.07 新宿末廣亭4月上席 寿 真打昇進披露興行

落語協会の真打披露興行が始まっている。今年は5名の新真打が誕生した。
今夜は、ヒロクンの中では最強の二ツ目だった柳家三三(さんざ)君の昇進披露興行に行ってきた。
仕事を定時で切り上げ、速攻で移動開始。18時に末廣亭に到着。
平日なのに満員だ。最後部列に座席を確保した。

生花が舞台横と入り口付近に置かれている。甘い香が漂い、いい雰囲気だ。
舞台には後ろ幕がかけられ、舞台上右端には酒樽が置かれている。
お祝いムード100%だ。会の様子は・・・

○伊藤夢葉 マジック
既に夜の部が開始して1時間を経過したところ。ちょうどマジックの始まるところだった。
おしゃべり半分マジック半分。マジックでは無いが初めにムチを鳴らすのは昔から変わらない。
お約束だ。

○柳亭左楽 落語 鏡の無い村(松山鏡)
協会幹部が仲入り後に上るので、いつもより人数が多い。持ち時間は10分程度だ。
そういう時は、この短くても出来る根多は重宝する。

○入船亭扇橋 落語 弥次郎
子どもの頃読んだ本「ほら男爵の冒険」の落語版だ。
扇橋師が獅子の子供の設定で、首をふりふり、「父ちゃんの仇、父ちゃんの仇」とやる姿は可愛い。

○三増紋之助 曲独楽
輪抜け、刃渡り、羽子板の舞、風車等見せてもらった。
時間が無いので、トトロ回しが見られなかったのが残念。

○柳家権太楼 落語 つる
権太楼師の軽い根多はもう絶品のお肴。根多は分かっていても笑ってしまう。

○林家木久蔵 落語 漫談
「彦六伝」を混ぜて時間一杯の漫談。
彦六師の物真似を堪能した。

お仲入り

○新真打口上
緞帳が開く。
下手(左)から権太楼(司会)、木久蔵、扇橋、三三、小三治、馬風、円歌の順に座っている。
落語の口上は真面目な台詞を言うわけはなく、楽しくおかしい挨拶をする。お客さんもまたそれを期待しているのである。
協会の場合は馬風師の挨拶が面白い。新真打のお祝いは一言も言わずに、巨人軍の試合の勝ち負けに終始する根多!?である。分かっていても楽しみである。
お客さんも參加しての三本締めでお開きとなる。

○大空遊平・かほり 漫才
口上が終わり、場内が未だざわついている中へ、お二人が登場した。
「食いつき」と言い、舞台・高座にお客さんの意識を集中させるのが任だ。
インパクトのある芸が求められる。
お二人にピッタリだ。
開口一番、かほり師のマシンガンバーストにすっかりやられた。

○三遊亭円歌 落語 漫談
協会会長のお出ましである。
こういうイベントでもないと、中々生の高座ににはありつけない。
しかし、日本料理本牧亭にひょっこり顔を出し、一杯飲んでいるところに出会わす事もある。そう言う時はたいへん緊張する。酔えません。

○柳家小三治 落語 二人旅
三三君の師匠の登場だ。三三君の為に師匠らしい温かい言葉をかけてから、根多に入った。
小三治師と言えば旅の噺が印象にある。ニューヨークへ英会話の勉強をしに行く新作や、古典の三人旅、大山参り等だ。今日の根多も旅噺。
最近聞いていないので、師匠の死に神を是非聞きたい。

○鈴々舎馬風 落語 漫談
新作「会長への道」が洒落じゃなくなりつつある。
たまには落語も聴きたいな。

○鏡味仙三郎社中 江戸太神楽
仙三郎、仙一、仙花のお三方
難度の高い五階茶碗の局を若手が難なく決めてしまった。
地味だが、鉢の局が好きだ。
仙花さんのような女性の演者も増えてきている。
頑張ってほしい。

○柳家三三 落語 大岡政談〜五貫裁き
新真打の登場である。
マクラは短めにこの根多に入った。
「これやるのかよ」とヒロクンは内心驚いた。
「五貫裁き」と言えば登場人物が沢山でてくる噺だ。それも微妙に違う役割の者達が。
初五郎、大家、大店の小僧、番頭、主人、町役人、町奉行
こんな役割りだったかな。
これらの人物を演じ分けるのは、かなりの技量を要する。
これを弱冠31歳の若者が演じたのだ。
人物が皆入っている。
最強の二ツ目を卒業して、新たな境地に立った様子を垣間見た。
そんな高座だった。
2006.03.31 三派連合落語サミット
新宿末廣亭三月余一会
ヒロクンにとって年に1度の落語祭となっているこの会へ行ってきた。
午前11時。開場30分前の新宿末廣亭の前には既に100人ほどのお客さんが並んでいる。
その待ち行列は、角のパチンコ屋を曲がり、寿司屋の方までつづく。
春休みだからなのか、未だブームなのか、学生達の姿も目につく。
さて、今年のサミットはこんな感じ・・・

【昼の部】
○橘ノ美香 落語 たぬ札
先ずは前座さん。明るく元気イッパイな感じのたぬ札だった。

○春風亭昇輔 落語 荒川の花園
新作を披露する。ニートな父親とその子供の噺。昇輔さんの噺の主人公は殆どが小学生の男の子だ。この噺も同様だった。ニートな父親を明るく描いている演出が良い。

○立川談慶 落語 
根多は印象に残っていないがマクラが面白かった。
WBCは時代劇だ!説。
日本と兄弟分のメキシコが悪のアメリカと戦い、アメリカを倒し自分も破れた。
日本はメキシコの仇を打つべく、韓国そしてアメリカを破る。
これは時代劇じゃねぇか というのが談慶さんの説

○スティファニー 小室千明 マジック
魔女軍団スティファニーから千明ちゃんの登場。
メイド服だ。萌えキャライメージか。
マジクジェミーさんから千明ちゃんまでキャラクタは様々。
軍団でやるショーも観てみたい。

○林家染雀 落語 豊竹屋
上方から染雀さん。夜の部では姉さまキングスとしても上がる予定。
染雀さんは歌が上手い。
今日の根多も歌の上手さを生かして「豊竹屋」を好演した。

○柳亭一馬 落語 花筏(はないかだ)
柳家の若手リーダー。 一馬師匠の登場。
歌なら俺も負けないよ、と言うことか、相撲の呼出しで、自慢のノドを披露する。
この根多のサゲが結構好きだ。

○〆さばあたる・ひかる 漫才
ひかりものの衣装で出てくるかと思ったら普通だった。
師匠はビートたけしらしい。
「師匠はそこそこ売れているが・・・」
そこそこかよ!と心の中でツッコミを入れている。

○桂米助 落語 ねこと金魚
WBCの話題から始まり、野球漫談で終わるのかなとおもったら、この根多に入った。
落語も出来るのか・・・失礼しました。

○立川談幸 落語 鹿政談
淡々と進行していった為か、途中から立川流では御法度の睡魔が・・・

お仲入り
トイレ休憩にと席を外し、舞台袖付近から会場を眺めると、2階席まで満席だった。
平日なのに、暇人多過ぎ
休憩時間になると、出入り口付近の灰皿で、喫煙者が一斉にたばこを吸いはじめる。
喫煙スペースは隔離されてはいないので、当然煙が会場内に充満する。
煙で頭痛がする、目が痛む、匂いが服に付く、これは何とかしてもらいたいよ末廣亭さん

○春風亭勢朝 落語(漫談)
徳川家を扱った小話の連続。漫談風味。サゲがどれもいい感じ。
勢朝師の漫談は結構好き。師匠の眼鏡のセンスはちょっと・・・

○東京ボーイズ 漫謡
数少ないボーイズなので、いつまでも元気に続けてほしい。
ポカスカジャンさんもたまには寄席に出てね。

○桂竹丸 落語 石田三成
漫談風の新作。
米丸師匠根多も入りいい感じだった。

○ボンボンブラザース 曲芸
曲芸はいつもと変わらず。
たまには他の曲芸も観たい

○春風亭昇太 落語 壺算
昼の部主任は昇太師匠。
色々な演者の壺算を観てきたが、昇太師匠の演出には唸ってしまう。
あのダイナミックな動き。笑いのエスカレーション手法。
見事である。
芸協の昇太師、協会の喬太郎師がこれからの落語界を引っ張って行くのは間違いない。

壺算の数字マジックはついつい「正しいんじゃないの」と思ってしまう自分は、この落語の番頭と同じレベルだ。(泣)

【夜の部】
○桂夏丸 落語 英会話
20分の休憩をはさみ、夜の部。
前座の夏丸さんから。
この根多は誰の作なのだろう。少し気になる。

○林家きくお 落語 
お客さんに見守られて、どうにかサゲまでたどり着く。
一同ほっ

○林家彦いち 落語 長島の思い出
飲み会での会話をきっかけに故郷長島の思い出に浸る噺。
ドリフ、泳げたいやき君、アイドルの話題に・・・
肉体派落語満開だった。

○磁石 漫才
昨年のこの会にも出た磁石さん。今回も同じ根多をやると言って始まった。
同じ根多だった。
でも面白かった。

○桂あやめ 落語 ルンルン大奥絵巻
上方から二人目のゲスト。
大奥の2代派閥が激突。新しい女性を上様と床入りさせようと、探してみた。
A派はお嬢様タイプ、B派はレディースのリーダータイプ・・・・
河内弁が効いていた。
落語タイトルには頭に「る」の付くものが無いと小佐田氏に聞いていたので、この様なタイトルにしてみたそうだ。

○立川談志楼 落語 三年目
久しぶりに高座を観た。
いじらしい幽霊さんの噺。

○松元ヒロ 一人コント
懐かし人に出会った。お笑いスタ誕が懐かしく蘇る。
TVでの活躍をみる限りではパントマイムの人だと思っていたら、今は物真似なんだな。
小泉首相を熱演大爆笑。 風刺が効いていた。
また観たい。

○立川左談次 落語 ツッコミで「若者よ」(仮称)
また一段とスレンディーになった?師匠である。
「今回はネタ下ろしです」と言い、懐から1冊の本を出した。
某落語協会会長の著書「若者よ」だ。この本の内容についてツッコミを入れるのが今回の根多のテーマなのだ。
2ch風に描くと、
立川流毒舌キタ!━━━ (゜∀゜) ━━━
こういう毒舌やブラックユーモア等のトンデモ根多は大好きだ。
涙流して笑った。

○三遊亭小遊三 落語 幇間腹
某NHK「日本の話芸」的古典の高座。可も無く不可も無く。
せっかくのサミットなので、もう少しインパクトがほしかった。

お仲入り

○姉様キングス 漫謡
ロング着物(何て言うのだろう)を引きずり、日本髪ヅラに白塗りと、芸者姿のお二人さん登場。
久々の再会である。感動である。
下手側がバラライカと唄のあやめ師、上手側が三味線と唄の染雀師。
バラライカのチュ−ニングは三味線の三下り。本来の使い方していないのだ。(笑)
謎掛け風、エロエロ風などの都々逸や楽しいしゃべりを堪能した。

時間と疲労の関係でサミット鑑賞はここまで。
昼から7時間半の長丁場だったが、久々の寄席でもあり大満足だ。
また来年も来たいが来年の今日は土曜日だ。今年以上に混雑必至。
2006.03.11 本牧亭土曜講談会と連続物考
黒門町は本牧亭での神田山吹ちゃんの土曜講談会へ行った。
講談ファンのお客さんでは無い、一般のお客さん(同窓会、家族連れ、お仲間等)で満席だった。
山吹ちゃんへ「満席だけどどうする?」とメールを入れる。
「軽い根多で行く所だけど、今夜は連続物でいっちゃいます」
という返事だった。

○神田山吹 講談 幡随長兵衛(13/17)〜長兵衛 上方行き
幡随長兵衛 全17席中13席目。長兵衛上方に渡っての物語。
上方の世話役がお忍び旅行中の長兵衛を身形・持物・仕種で見破る。
長兵衛はとぼける。
この後上方同士の喧嘩に立ち合う事になるのだが、これは次回のお楽しみ・・・ と切れ場を残して終わる。
初体験のお客さんにもTVドラマ風な切れ場を演出する連続講談の雰囲気を味わっていただけたかと思う。
山吹ちゃんの親分の演出も重さを感じ、良くなってきた。

ここで私の考えたメイキング オブ 幡随.または幡随の作者のコメンタリーを書こう。

この読み物の作者は存じませんが、きっとキリがいい10席完結を狙っていたと思う。
しかし評判が良くて、「それからどうした」と言う声が沢山聞こえてくる。
こうなるとプロモーター、プロデューサーは作者に更に続編を求める。
作者は脂汗を絞り出して12席まで作るがネタ切れ。
窮鼠猫を噛む。「えい!」と開き直った作者はロケーションを上方に移して物語を進める。
こうしてなんとか3席を繋ぐが力尽き、エンディングまでを2席で纏めて終わるのだ。
作者のコメントを聞いたヒロクンは言う。
「良かったねぇ、これで終われて。
水戸黄門漫遊記のようになって全国旅回りでもしてたら、もうあなた死ねないよ。」

現在のTVドラマのサイクルである1クール10〜12回が(現在は)受け入れやすい長さなのかなと、この作品集を聞いて思うのである。
2006.02.25 講談革命ヨウジ!
神田陽司先生の久々の独演会へ行ってきた。
入場料はライブドアの株価の2倍!と昨年末に早々と宣伝を開始した。
まさかライブドアがこんな事態になるとは想定外だったようだ。
因みに当日の入場料は160円だった。
ラジオ・雑誌なども取り上げたり、宣伝効果があったのか満員の上野広小路亭で18時、幕が開いた。

○神田紅葉 講談 新門辰五郎誕生
子供時代の父親の出した火事事件から、その後鳶職に就き、頭となり、伝法院、浅草寺の警備を任せられるところまで一気に紹介する内容。
1月の講談倶楽部でもこの読み物だった。
今勉強中なのだろう。未だ出来不出来の波があるようだ。

○神田陽司 講談 獄中のホリえもん〜天野屋利兵衛
ホリえもん根多の講談をすると宣伝チラシ等に書いたので、やらないわけには行かず、獄中のホリえもんに、正義、忠義を教える為に天野屋利兵衛の物語を聞かせるという設定の講談だ。
獄中のホリえもんで笑いを取り、天野屋利兵衛で泣かせる演出が良かった。

○対談 神田陽司 山口氏(日経)
日経グループ企業で株情報を扱っている山口氏をゲストに迎えてのトークショーだ。
何故ライブドアの株が上がったのか。逮捕前に既に株価が下がり始めたのは何故。
この先どうなるの等の話題でディスカッションをした。
株取引には素人なので、大変参考になった。

お仲入り

○立川吉幸 落語 肥瓶
快楽亭ブラ坊改め立川吉幸さんの登場。
不発のトリノ五輪の話題をマクラにこの根多に入る。
二ツ目の実力は十分にあるのに、中々上がれない立川流。
何とかならないものか

○神田陽司 坂本龍馬Y message for horiemon
頃は慶応3年、佐幕−勤皇の冷戦時代
竜馬が長崎で創立した日本初の商社亀山社中が、たいへんな事になっていく・・・

海援隊を立ち上げる為に苦渋の選択をするまでのドラマチックなストーリー構成、人間模様、心理描写等よく描けていたと思う。
次作が待ち遠しくさせる作品だ。
45分たっぷり聴けて大満足だった。
2006.01.19 講談倶楽部
仕事が早く終わった事もあり、両国亭での講談会「講談倶楽部」へ行ってきた。
日が落ちてから一段と寒さが厳しくなり、両国駅から歩くのが辛く、治りかかった風邪がぶり返しそうだ。(泣)

○神田紅葉 講談 新門辰五郎 誕生
キセルの大店村田屋の伜金太郎として生れ、青年になり鳶職(町火消し人足)の頭の養子となり、辰五郎と改名する。やがて「を組」の鳶頭となる。
そしてある日坊主と出会う・・・
武家キャラ読み物が多いイメージがする紅葉さんだが今回は職人が主人公。
少し江戸弁が柔らかいかな。

○神田春陽 講談 頼朝公のお夜這い
久しぶりの春陽君。4月にはめでたく二ツ目昇進だ。
彼は武家ものでも任侠ものでもそつなくこなすタイプだが、師匠譲りの任侠ものが好きだ。

さて、根多のコメントに入る。
題名はお上品そうだが、こんな内容だ。
戦に破れ捕虜となった頼朝。清盛に伊豆への配流を言い渡される。そして伊東祐親家(いとう すけちか)預かりとなる。
祐親の娘の八重姫が、頼朝とエッチをする関係となり、やがて男の子「源氏丸」を生む。祐親はマジギレした。頼朝逃げる。
逃走中の頼朝は今度は性の矛先を北条時政家の叶姉妹と言われる政子・時子へ向けられる。頼朝は妹時子へラブレターを出すが、付き人は人気のある時子は頼朝には落ちないだろうと判断して、姉の政子にラブレターを渡す。
姉OKする。頼朝夜這いを掛ける。そして頼朝は政子と一晩を共にして3回エッチをしてしまう。
これが縁で、後に政子と結婚することになる。
NHKの大河ドラマでは決して見られない源平盛衰記(R18指定講談)だった。
それにしても、頼朝!うらやましいじゃねぇえか。

○神田阿久鯉 講談 朝妻船
神田派の瑤泉院、阿久鯉様の登場だ。

絵師の一蝶が未だの多賀朝湖(たがちょうこ)として江戸で修業していたころの事。
無実の罪で三宅島へ島流しとなってしまう。
船が出る日、友人である俳人宝井其角が別れにやってくるそして・・・
青年、英一蝶(はなぶさ・いっちょう)と宝井其角の友情を描いた物語。
良い物語だった。

○神田山吹 講談 山内一豊 出世の馬揃え
仲取りは山吹ちゃん。
妻が嫁入り道具で持ってきた鏡の裏にへそくっていた金で、欲しかった馬を買うことができ機嫌の一豊。戦のユニフォームの手入れにも力が入る。そして今年も馬揃いの儀式の日をむかえる・・・
「貞女の鏡」の言葉を生んだ一豊と妻の二人三脚出世物語。
一豊の一途な心意気が良くでていた。
終演後山吹ちゃんはダークスーツに着替えていた。
昼間はローカル先生の告別式へ行ってきたとのこと。
ローカル先生に合掌。

お仲入り

○神田陽司 講談 ホリえもんの夢、竜馬の夢
講談倶楽部という高座は陽司先生が実験の場としている高座だ。

私はホリえもん。ここは六本木ヒルズのオフィス。4畳半に座って考え事をしている。
すると、クロゼットの中から信長ではなく、坂本龍馬が現れる。(最近の瓦斯CMのように)
 ホ「弱ったな、ばれちゃったよ」
 坂「読んだよ、今日の日刊ゲンダイ」・・・
日本初の株式会社「亀山社中」を築いた坂本龍馬と、日本の株式市場の混乱の渦中にいるホリえもんの物語。ほぼリアル版講談。
陽司先生は、ホリえもんの夢である火星旅行と、竜馬の夢である海の向こうの見知らぬ国との貿易とが重なって見えている。
そしてホリえもんに現代の竜馬像を見出そうとしていた。それを講談にしている最中だった、今回の事件発生は。
講談は勧善懲悪が基本である。ホリえもんよ、あなたはいったいどっちなんだよ。
陽司先生は来月25日、今日の講談(試作品)の拡張版を根多出しする独演会が待っている。

○神田愛山 講談 甲州遊侠伝(作・結城昌二)
主任は愛山先生による新作講談だ。
黒駒勝蔵、甲州の任侠竹居安五郎の子分となる。安五郎の島流し後、奪われた安五郎の賭場を奪還すべく企てる。勝蔵の力をバックアップする大地主の嘉平次。勝蔵の企てをつぶそうとする岡引と代官・・・
幕末の甲州暗黒街に巣くう人間と力の関係の織りなす複雑な人間模様。結城昌二の見事な構成力で描かれた作品だ。

愛山先生の任侠物は良い。神田派では一番好きだ。
きらりちゃんの元気な任侠物もいい感じだ。
2006.01.08 無限落語 第一回
この会は小ゑん師匠が命名したとのこと。
開演45分前に会場の日本橋亭に着いた。がこの時すでに長蛇の列。
何とか座席を確保できた。超満員となった。
落語ジャンクションと時間帯が被っているので、そちらに客は流れると予想していたのだが。逆にジャンクション側は20席程キャンセルで空席が出たとの事。
実は、白鳥師のHPで「ジャンクションは軽く流して、無限落語に力を入れる」旨の書き込みがあり、それにお客さんが反応したのだろう。
圓丈師は「お客さんに大入袋を出さないと・・」とパニクっていると白鳥師はマクラで話した。酸素が薄く感じた。

○三遊亭たん丈 落語 Mの悲劇
落語協会最高齢の前座さんである、たん丈さん43歳の登場だ。高座は初体験だ。
名前の由来は、42歳で圓丈師へ入門した。42(シニ)なので既に死んでいる。
だから誕生するしかない。という事で付いた名前だそうだ。
高座に戻る。彼も新作に挑戦だ。主人公はまさし。彼女と初めてのデート。彼女はお弁当を作ってきたのだが・・・
さげは駄洒落落ち。「名前がまさしだけに○○○」
笑点の大喜利かよと突っ込みたくなった(笑)
途中アドリブと言うか、独り言というか何回か入り、根多より受けていた。
いっぱいいっぱいの芸だったかな。
お客さんの拍手が温かい。がんばれたん丈君

○三遊亭白鳥 落語 牛丼晴れ舞台
老舗の牛丼屋で働く青年が独立することになり暖簾分けしてもらう事になったが・・・
ホケ・ツッコミのギャグが冴えていた。爆笑

○三遊亭丈二 落語 ニート物語・娘・国会議員になる
今回も派手な色模様の着物を着なして、ジョージ1世のお出ましである。
ニートやフリータがこれだけ増えれば、やがて彼等が政治家になる事も絵空事ではない。ということで、ニートのお姉さんが政治家になりインタビューを受けるところから噺がはじまるが・・・
この噺は決してシュールとは思わない。むしろ蓋然性の高いブラックユーモアとして受け取った。良かった。

○柳家喬太郎 落語 東京娘
マクラは2日の新落語21でも話題にした、大晦日TV東京の「日本の歌」根多を今回も話す。♪「高原列車はららららら・・・」お歌も、ご機嫌で歌った。

根多は上京する女の子と幼なじみの男の物語。
喬太郎師匠は、ここへ来るまで、この会が、根多だしの会だとは知らなかったらしい。リアルタイムに創りながら話すというウルトラC(死語)を見せた。
ストーリー展開的には淡白で面白みは無かったが、男女の会話のキャッチボールはいい感じだった。出たとこ勝負のスリル感がたまらなかった。

○柳家小ゑん 落語 回転寿司グルグル
やっぱり「おでんくん」については怒っていた。
今の小ゑん師匠の話題といえばこれしかない。

場所は回転寿司屋。ぐるぐるとまわる皿から何か話し声が聞こえてくる・・
根多をパクるというのはこうやるのだ! とでも言いたいのか、 グツグツのパロディ的な作品を演じた。

○三遊亭圓丈 落語 掛け算デカ
「先にサゲの説明をしておきます。サゲは駄洒落オチです」
と説明があった。
駄洒落落ちかよ。たん丈さんと同じかよ。
と心の中でつっこむヒロクンである。
駄洒落落ちは、あまり好きでは無いかもしれないと思うこともありそうな(どっちなんだよ)ヒロクンであります。

刑事物と言えば太陽に吠えろ。もしもこんな刑事がいたら根多で、「掛け算デカ」が登場する。掛け算の駄洒落で犯人と対決する噺だ。
落語天女おゆいの言霊攻撃と掛け算駄洒落と何方が強いか試してみたい。

と言う訳で、超満員のお江戸日本橋からお別れです。さようなら。
2回目は春の頃だそうな。
2006.01.08 本牧亭講談定
ヒロクンにとって講談初席となる8日の本牧亭の様子を紹介する。
出世物語等、おめでたい根多が出揃う。

○神田蘭 講談 真田幸村 大坂出陣
お正月はこの根多を読むと決めているそうだ。
真田家は秀吉方、徳川方双方に付いたので、何方に転んでも、御家は残る寸法。ずるいけど賢い。
修羅場を元気に読み切り、お後と交代。

○神田きらり 講談 寛永の宮本武蔵伝〜16/17席目
唯一武蔵の出て来ない席だ。
一刀流の剣士伊藤弥五郎と、神子上典善(みこがみ・てんぜん)の出会いから、典善が弥五郎の弟子となり修行をする過程を描いた読み物。
武蔵伝をきらりちゃんが読むと男言葉が様になって良い。

○神田山吹 講談 浜野矩随
今秋真打ち昇進の旨を発表した。
「名人に二代無し」と言われたジンクスを破り、親子で名人の名を馳せた彫刻家の物語だ。
新春に決意新しく、力の入った高座だった。

○神田陽司 講談 鉢木
年末年始のトピックとおなじみ蘊蓄講釈をマクラに本題に入った。
北条時頼の諸国行脚の話から多数の物語が生まれ、謡曲「鉢木」から「いざ鎌倉」 という言葉がうまれた。鎌倉への駆けつけの場面の修羅場読みが聞きどころなのだが、今回はカット。肩すかしを食らってしまった。
この読み物は初めて聴いた時は何を話しているのか理解できなかったので、取っ付き難い読み物という印象が強かった。しかし、折に触れ陽司先生が高座にかけるので、私も内容が理解出来るようになった次第だ。感謝です。

○神田愛山 講談 茶室の合作
江戸時代後期の画家である葛飾北斎と谷文晁の友情を描いた読み物だ。
内容は、文晁が北斎の貧困生活を見かねて茶会の場で合作を描き、商人に売る計略を企てるというものだ。
久しぶりに聞く愛山先生の古典だった。
北斎の偏屈ぶりがいい感じに出ていた。

○神田陽子 講談  杉田大蔵出世
嫁いだ先の栃木の旦那の寺で正月三が日を過ごす。
この三が日は参拝客にお雑煮を振る舞う。手伝いのおばさん達の中に加わり
焼き餅を作る係になる。
今年の目標は「妊娠!がはは」とのこと。
かなりハードル高めな目標かな。
お正月にふさわしい明るく楽しい高座だった。

○神田松鯉 講談 出世の高松
主任は松鯉先生。
昨年から、義士伝(本伝)の連続読みを行っているが、今回読む場面は人が死ぬ場面なので、本伝は次回に延期して、出世物語を読む。
水戸家徳川頼房の子を生み、そして亡くなってしまった女中おしまの遺品の中に、頼房の子の証となる品(蘭奢侍、小刀、書き付け)が見つかる。
そんな事とは分からないおしまの唯一の肉親である叔父は、普通のお香だと思い、蘭奢侍を焚くがこの香りに誘われて同じ長屋に済む道具屋が訪れる・・・
松鯉先生で何度か聴いた事のある読み物だった。
松鯉先生が読むと、より重厚さが際立つ。

お香の強い香で効かなくなった鼻は、ぬか漬けを食べると治る。
ここからお漬け物を香の物、お香こと言うようになった。
1へー
2006.01.02 新・落語21 お正月特別興行
今年も初席は吉例、落語21からだ。
人形によるMCがなかったのは残念。しかし新作派のパワーは全開だ。

○桂 夏丸 落語 私を寄席に連れて行って
芸術協会の数少ない貴重な?前座君だ。
落語協会好きの落語ファンとその友人(寄席は素人)で寄席に行く根多。
芸術協会を皮肉った内容だ。
なかなか骨のある前座君だ。応援するよ。

○川柳つくし 落語 江戸っ子を探せ
今回は、祖父の遺言で江戸っ子と結婚しないと遺産が手に入らない女の子の噺だった。
いつも女の子らしい根多で和やかな雰囲気にするつくしちゃんなのだ。

○春風亭栄輔 落語 落語家インタビュー
根多は、TVの落語番組で、落語は一切知らない女子アナが噺家にインタビューする内容だ。
今年44歳になる栄助さんだが、根多には若い感性が溢れている。
女子アナに時そば(ジソバ)と言わせるくすぐりが好きだ。

○春風亭昇輔 落語 街角のあの娘
続いて、こちらは芸協の春風亭が登場。
今春真打昇進及び瀧川鯉朝を襲名の昇輔さん。
私にとっては三日振りの再会となった。
まくらで、昇輔さんも芸協いびりだ。
根多は南千住にある不二家のぺこちゃんと店長、店員それから通りがかりの人達とのドラマ。
南千住というロケーションが、中途半端な悲しさがありいい感じだ。
店長(38歳)の叫びがリアルで印象的だった。
後で気づいたが昇輔さん(38歳)自身の叫びだったのだ。多分。

○夢月亭清麿 落語 もてたい
毎月「東京かわら版」での執筆でお目にかかっている清麿師匠の登場だ。
50歳を迎えた父がモテたいがために、美容整形を考えた・・・
サゲが良かった。

お仲入り

○こらくごちゃん
MCとしてぬー生さん登場。
五分で根多を競う企画だ。最後にお客さんの拍手で勝敗を決める。
出場者と根多は、こんな感じだ。
 つくしちゃん ウクレレ漫談 来世頑張れ
 昇輔さん   落語     落語トレーディングカード
 栄助さん   一人コント  お年玉を下さい

今回は栄助さんの勝利で終了。

○柳家喬太郎 落語 バイオレンス・チワワ
マクラは最近のエピソードを話す。師匠は、イカの天ぷらとピーマンの天ぷらを一緒に食べるのが好きらしい。
天ぷらといえば子どもの頃家で母が作る天ぷら。それは、さつま芋の天ぷらと、タマネギ人参のかき揚げだけだった。
しかも天つゆではなく醤油で食べたのをふと思い出した。
余った天ぷらは甘辛く煮て次の日の弁当のおかずになっていたな。

さて根多は結婚を間近に控えたカップルの女性の方ががマルチーズを飼っているのだがこれが散歩中に他犬とトラブルになるが、ここに何と野良チワワ参上・・・・
師匠の犬の仕種は名作「捨て犬」で完成された感がある。

○三遊亭圓丈 落語 肥辰一代記
汚穢屋(肥桶担ぎ)に青春をかけた男のドラマを熱演。
最後がウンコ根多かよ(T-T)
まぁ、皆さんに運が付く様にということか・・・
圓丈師は年々パワーアップしている。ヴァージョンアップの方が圓丈師にはしっくりくるかな。今年も弾けてくださいませ。