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僕の独り言
2004.12.28 講談倶楽部
今年最後の講談は本日の講談倶楽部となった。
とりは愛山先生の新作「伊能忠敬」。

○神田紅葉  大晦(おおつごもり)
樋口一様原作の大晦を読んだ。女性が主人公で、貧からの盗みの身代わりになってくれた店の若旦那に感謝する物語。短めに纏めたようだ。
樋口一葉はお札になったこともあり、これからも作品を取り上げる事はあるだろう。

○神田春陽  曲垣平九郎
主従逆転したような関係の平九郎と忠僕の読み物。この後やがて寛永三馬術に繋がる物語の一部。揉み方でのきっ風の良さは、師匠ゆずりか.。実に気持ちが良い。

○神田陽司  徳川天一坊
最近挑戦している連続物である「徳川天一」から、大阪を場面に置いた物語。ネイティブな大阪弁が小気味よく楽しかった。この続きが聞きたくなる。

○神田山吹  赤穂義士外伝〜忠僕直助
時期的にはやはり義士伝。今夜はこの根多。直助のピュアな面がよく現れていた。

○神田愛山  伊能忠敬 上・下
今年作った新作だ。日大で、忠敬の子孫を迎えての口演もしたそうだ。
この物語の主人公については、正確な日本地図を作ったことくらいしか私は知らない。今回講談を聴いて、日本地図の作成は隠居となった50歳から始めた事を知った。人生を2度生きた男だった事に驚いた。講談を聴くとためになるなぁ。
2004.12.6 風間杜夫落語会
風間杜夫落語会へ行ってきた。
俳優にとって落語を演じるってどういう事なんだろうとちょっと興味があったのだった。

場所は、横浜にぎわい座。最善列は、杜さまおっかけおば様に征服され、私は予約で2列目確保。


○柳家べん喬 落語 寿限無
子供の間でブレーク中の(もう冷めたかも・・)噺。
ツカミはokです。

○柳家喬太郎 落語 すみれ荘201号室
名作ここに登場。お客さんは落語ファンより風間ファンが多いのか、喬太郎師初体験のお客さんが多いと思われるリアクションを同じ客席にいて感じていた。喬太郎師もそう感じたのか、今回のメイン風間氏に食われてなるものかと、気合が乗った大熱演だった。

○風間杜夫 落語 宿屋の富
どんな感じかわくわくしながら登場を待つ。
上手から登場。
着物姿で座布団に座る。銀ちゃんでも教官でも無いもう一つの人格がそこに在った。
隠し芸的な企画物ではない、きっちりとしたプロの技だった。

お仲入り

○東京ボーイズ
それから色物では、大好きな東京ボーイズ。
ヒザを務めた。

○風間杜夫 落語 居残り左平次
昨年芝居でも演じた作品らしい。すこし格好良すぎる位の、粋な左平次だった。
こういう左平次は聴いたことが無い。しん朝師ならひょっとするとこういう左平次かもしれない。チャンスがあったら録音を探してみよう。

前座で、高座はなかったけど、なんと神田きらりちゃんが演者の世話をしていた。ちょっと羨ましいかった。
2004.11.13 講談革命陽司R
昭和を語るというのが今回のテーマ。真打1周年を迎えた陽司先生の独演会だ。出演者は何時もより多く、バラエティに富んでいる。一般の寄席をイメージして構成してみたそうだ。

○快楽亭ブラ談次 落語 孝行糖
開口一番は落語から。この前の落語会もこの根多だ。今はこれを稽古中なのだろう。マクラの売り声は宮田庄司さんに稽古付けて貰えればいいな。

○神田春陽 講談 
久々の春陽君。任侠物は師匠ゆずりで旨い。今回は武芸物の人情物。もういつ二ツ目になってもおかしくない読みっぷりだった。子供がもっと幼くできると最高によかった。
彼の「カルメン」を又聴いてみたい。

○春風亭鹿の子 落語 新作
赤っぽい明るい色の着物で登場。
「今回は昭和を語る講談だそうですが、私は平成を唄います」とお家芸?のカラオケを根多にした新作だった。若者系の歌からオジさん向きまで色々唄いまくる。本人がカラオケ好きならそうでも無いのかも知れないが、覚えるのも大変だなと思う。
マクラは、電車の中での女性の化粧。女性演者がやるからか超リアル。「うんうんあるある」としみじみ感心。 あの顏を、羞恥心を捨てて演じられるのは、さすが噺家さん。
でも本人は前座の時と比べてスリムになり、段々綺麗になって行くっぽい。このまま行くと真打の頃には・・・

○神田陽司 講談 大高源吾 両国橋 俳人との出会い
陽司先生としては普段はめったにやらない義士伝を初めに持ってきた。(天野屋利兵衛は時々やるか)私は、義士伝自体はあまり好かないが、紅師の「徳利の別れ」は好きだ。

お仲入り

○鏡味泉丸 江戸太神楽
久々に鏡味小泉社中の芸を見た。といっても寄席での事であり、春の野毛大道芸祭りで元気な姿をみた。外人(仏蘭西人?)の弟子が入っていた。
話芸がだいぶ上達していたのに驚いた。
五階茶碗の曲も見事に成功して、本日のトリと交代だ。

○神田陽司 講談 競走馬物語
本日読んでいただいた読み物は、昭和47年大ブレークの競走馬ハイセイコーと家庭を題材にした陽司先生の代表作の一つ、私小説ならぬ私講談「競走馬物語」だ。細かいところだが、登場人物の名前がCD作成前とCDバージョンで変わっている。今回はCDバージョンだった。
個人的には「もう一つの競走馬物語」おじさんは実は、タイムパトロールだったバージョンが好きだ。デジタル放送時代を行く、双方向・マルチシナリオを採用したもので、きわめてオタク度が高い。今後の口座で口演される可能性は低いかもしれない。しかしデジタル放送が浸透してくれば・・・と期待度は高い。
話題はそれるが、漢字の「競争」と「競走」。競馬の時は「競走」と書く。争ってはいけないからだと、JRAの方から昔教えてもらったことがある。⇒1ヘェ
2004.11.7 にぎわいバラエティ寄席
ブラック師主催のバラエティ寄席に行ってきた。立川門下の落語会だ。何処がバラエティなんだろうか。出演者を見てみよう。立川流の正攻法代表○○師、芸能文化人コース代表カーチス師、裏立川(トンデモ落語)代表ブラック師、表裏一体危険物談春師。一見さわやかな漫談の寒空はだか氏、古典もできる前座のぶら談次君。
バラエティだ。間違いない!

○快楽亭ブラ談次 落語 孝行糖
開口一番は、落語21でもお馴染みのぶら談次君。今回は古典に挑戦。
孝行糖の口上は、もっと楽しくリズミカルな方が良かったかな。

○寒空はだか 漫談
彼の舞台は久しぶりだった。ヒザでの登場かと思ったら、早い出番だった。唄う漫談だ。この会で歌を唄うとは恐れ多いと言いつつ遠慮無しに唄う。
一見さわやかな出で立ちで、根多の内容は色々。
最後に「耳に残るが心に残らない唄を唄います」と言って唄う。
♪「タワー、タワー 東京タワーへ行ったタワ・・・」
あ〜耳から離れない

○立川談春 落語 替わり目
彼の特徴はとにかくツッコむ事。この根多でも酔っぱらいの亭主が、奥さんに機関銃のようにツッコむ演出だ。しかしいいボケがないと生きて来ない。奥さんのボケは良かった。最後はこの奥さんに逆にツッコまれサゲとなる。彼らしい演出の「替わり目」だった。
マクラで師匠の女将さんの事を根多に出したが、詳細は秘密ということに。

○快楽亭ブラック 落語 七段目
休日午後の横浜での落語会というTPOに合わせて、極めて正統的な古典落語を口演した。(着物はピンクだが・・)
師匠は映画以外にも歌舞伎にもたんのうなようだ。立川の噺家さんは億が深いと感心する。歌舞伎の芝居をする場面が随所にあるのだが、この師匠がやると、ミスマッチなようでもあり、面白い。

お仲入り

○ミッキー亭カーチス 落語 元犬
初めて落語を拝見させていただいた。音楽根多が入るかと期待したが、普通の「元犬」だったのが私的には残念。根多自体は面白かった。

○立川左談次 落語 真田小僧
真田小僧は近年良く聴く根多だ。主人公が子供なので、女性演者による口演が好きだが、男性演者がやると、やや桃色っぽくこれも良い。
2004.10.11 にぎわい座有名会
久々に横浜にぎわい座に行った。円師匠目当てだった。台風一過でも曇り空で肌寒い日だった。お客さんの入りはそこそこといったところ。

○三遊亭時松 落語 芋俵
まずは開口一番、前座の○さん。くりくり頭が印象的。
根多は元気よく丁寧にできた。

○鈴々舎わか馬 落語 反対車
化けたぁ!と言うのが最初の感想。前座時代は銀縁眼鏡をかけ、髪の毛を七三に分けて、まるで銀行の営業マンのような硬・真面目な印象があり、根多もクスグリは無く本筋を淡々とこなすタイプだった。
二つ目になって変わった。表情は明るいし、お客さんの反応を見ながらクスグリをいれるし、根多は通の人でも楽しめるように2段落ちにアレンジしてあった。
今後も注目しておこう。

○セーラーズ 漫才
女性漫才。女性らしい根多で纏める。テンポがあって楽しめた。

○橘の円 落語 鹿政談
いぶし銀の魅力と私は思っている円師匠が登場する。
絞り出すような声とチャキチャキの江戸弁が小気味よい。
マクラ長めで根多は短めの構成だった。
最近寄席でお見かけしないなと思っていたら、
結構海外の仕事やら旅行やらが多かったらしい。

仲入り

○桂平治 落語 親子酒
父親が肴の塩辛を食べながら酒を飲み、そして徐々に醉いがまわっていく場面がある。この根多の重要な場面だ。
この場面の仕種が好評のようで、拍手が沸き起こった。
飲み食いの仕種はベタに(大げさな動きや音で)やると、初めてのお客さんは喜ぶが、通を自称するお客さんには敬遠される事がある。
上方の芸は派手なので、それに対する江戸のこだわりみたいなものが「江戸前落語の粋」という言葉で代表されて演じられる。自称通のお客さんや、そういうお客さんを大事にする芸人さんは、粋さを大事にする。ベタ=無粋とは必ずしも言えないが、多くのお客さんに喜んで見て貰える限度・範囲を心得る事もプロの技なんだと感じた。

○ぺぺ桜井 ギター漫談
第2の目当てだったぺぺ桜井さん。
あぶな・くだらない彼の漫談が大好きだ。

○桂文楽 落語 鰻の幇間
四角いペヤングおじさんの登場だ。彼はもう55才とのこと。
私もオジさんになった訳で、時代の流れを感じる。
この根多は、旦那がトイレに行った後、旦那の評価が後半に180度変わったところから、泣きがはいるタイプの幇間とキレて八つ当たりするタイプの幇間の、大きくは2種類の演出がある。師匠は後述の幇間を演じた。先代の黒門町もこの演出だったのだろうか、聞いていないのが残念。
私個人としては泣きが入る軟弱な幇間が好き。

にぎわい座の11月だが、立川流の正道・邪道が見られる興行を発売していたので、前売り券をゲット。次はこれかな。
2004.09.25 本牧亭土曜会
日本料理本牧亭へ行ってきた。ここは料理屋であるとともに、東京でいや、日本で唯一講談定席が聞ける釈場という顏も併せ持つ。今夜は美味しい日本料理をいただき且つ講談を一席聞けるという、グルメ・講談ファンが泣いて喜ぶ日だ。(そんな大げさじゃないか)別名「ディナーショー」。
私は講談師の上がり1時間ほど前に着き、料理と酒の宴を始める。常連のお客さんの既に到着していて、話にも花が咲く。
今回の一席は神田陽司先生。古典で来るか、新作で攻めるかのか楽しみだ。

○神田陽司 講談 ノムラカツヤ物語
今最もホットな話題と言えば、プロ野球再編問題。2週程前沖縄へ行ってきが、沖縄でも基地問題のニュースもあるが、このプロ野球に関する番組が目立った。
そんな今だから今夜の一席は、野球の読み物となった。陽司先生オリジナル「野村克也物語」である。「長嶋茂雄」ではなく、敢えて「野村克也」を取り上げるという、「もう一つの美味しさの提示」といったところが陽司先生の講談の魅力である。この読み物は野村サッチー問題が世間で騒がれていた頃に発表したものであり、当初はつかみとしてサッチー色を前面に出した作品であった。今回サッチー色は影を潜めて、少年時代〜若手プロ選手時代〜引き際を、時間経過とともに淡々と読んだ。
母親との関係を隠し味に入れるところが陽司講談スタイル。チャップリン、IT革命(エジソン)等にも共通する。 英雄の影に、それを支えた若しくは、影響を与えた母親の姿を描く。強い母親のイメージを作品に被せる。これは彼が強く影響を受けている宮崎駿作品や、コミック「ONE PIECE」の特徴でもある「女性の強さ」の描き方に似ている。しかし陽司先生の読み物には、女性が主人公(前面に出た)のオリジナル作品は、私の知っている範囲では無い。フェミニストという分けでもなく、男と女その力や優しさ、その当たりの描き方がちょうどバランスが取れていて良いのかもしれない。
 彼の代表作となりつつある読み物で、「坂本龍馬」シリーズがある。これは司馬遼太郎色が強いのだろうか、明治の夜明けと男達の世界が主に描かれてきている。この連続物に彼のスタイルである「支える女性」をどう描いてくるか、これが描けた時、講談「坂本龍馬」は神田陽司作品になると期待している。今後が楽しみである。
陽司講談をRPGに例えるなら、前面に立ち、刀で戦う戦士と、後から攻撃補助・治癒魔法で支える魔導士コンビの戦記か。←ぜんぜんチガウよ
今回は土曜講談会の様子というよりも、神田陽司講談評論になってしまったかも。
2004.08.14 池袋演芸場 8月中席 夜の部
夏は各寄席で例年楽しいイベントがあるので、色々まわって見るのは楽しい。浅草演芸場の住吉をどり。鈴本の納涼寄席(さん喬師、権太郎師が毎日交替でトリ)、末廣亭は芸協ハワイアンバンド等。
今夜は、夏のお化け企画で毎年楽しみな、池袋演芸場の8月中席夜の部へ行ってきた。
主任が女性講談師で、怪談根多という企画だ。今日は神田紅先生が主任だった。会場はほぼ満員で、私は補助のパイプ椅子での鑑賞となった。座布団返しは蘭ちゃん。

○神田山吹 講談 母の慈愛
1時間の遅刻で入場。山吹ちゃんの高座から聞いた。午後の本牧亭定席と同じ根多だったとお客さんから聞いた。この池袋の高座は緊張するのだろうか、本牧亭定席でお復習いしてから本高座にかけたのかもしれない。一般の落語定席は、上がり時間の寸法が講談定席と異なるため(講談は約30分、落語は10〜15分)、根多も当然はしょって、はしょって半分の長さに縮めての口演だった。男ことばが上手くなっていた。
○三遊亭小遊三 落語 持参金 
この根多は「金は天下の回りもの」ということわざがサゲのヒントか。「壺算」の用いた数字マジック的な笑いを使ったところが面白い。小遊三師匠は今年6月の世界ベテラン卓球大会でベスト16入りした事も記憶に新しい。
○宮田章司 物売り声
私の場合、この師匠の芸を聞いて初めて知る売り声が殆どだ。年配のお客さんは懐かしむように、うんうんと首をふりながら聞く姿を目にした。今回初めて聞いたのが「吉原再見」の売り声。吉原再見とは、吉原へ遊びにきた人への吉原遊びツアーマップ。これを大門やお茶屋付近で売っていたらしい。売り声も中は深いな。
○三遊亭遊三 落語 子ほめ
「トリは怪談でたっぷり」という配慮だからなのか、中トリでも軽い噺だった。
師匠の漫談パピポが久々に聞きたかったかも。

仲入り

○三遊亭笑遊 落語 漫談
はじめはボソボソとボヤキのような漫談ではじまり、自分の奥さんをいじる根多に入った。今夜は女性客が多かったからか、ウケていた。
○ローカル岡 漫談
新聞の政治面、社会面記事を根多にするのがこの師匠の特徴。茨城弁もいい味出してます。
○神田紅 講談 東海道四谷怪談
紅先生は薄いブルーの涼しそうな着物で登場。お芝居や映画等でお馴染みのストーリーを最初に照会してから、講談のストーリーに入る。
貞水先生の怪談も怖くて良いが、怪談には女性を主人公にしたものが多いので、女性講談師による口演もいい。
照明や音響はお約束のとおりの演出だった。日本橋講談会での昌味先生のお化けの時もそうだったが、京子ちゃんの太鼓が絶妙なタイミングで入る。すばらしい。プロの技だ。「キャーという悲鳴」これは蘭ちゃんらしい。入り口付近の補助席で聞いていたためか、最初に会場に侵入したおばけさんに脅かされてしまった。油断していたのでビックリした。
口演後は紅先生、紅葉さん、蘭ちゃんによる「ヒッポホップでお富さん」の踊りと唄。怖くて楽しい高座だった。

終演後は近くの中華料理店で、紅先生を囲んで打ち上げとなった。これも楽しかった。隣が蘭ちゃんだった。彼女はビールが好きだとのこと。(御馳走を企てている輩はお忘れ無く。でもガンガン飲むよ。財布の中身にはお覚悟を(笑) )
2004.07.30 日本橋講談会
定時に仕事が終わったので、日本橋亭に駆けつけたが開演には間に合わず。木戸は欄ちゃんだった。今回は昌味、鯉風、陽司という神田の若手真打競演大会。途中からだが、感想など記しておこう。

○神田山吹 講談 ジャンヌダルク
何度も読んでいるので、安心して聞ける。クスグリに工夫がされていた。昔のままでTPOが考慮されていないクスグリはかえってシラけるので、良いのではないでしょうか。

○神田鯉風 講談 安兵衛 高田の馬場駆けつけ
実家の道場を酒で潰し長屋に転がり込む所から高田の馬場の駆けつけ、仇討ちそして帰路までのフルコースだった。鯉風先生がやると大酒飲みで豪傑な安兵衛が強烈に全面で出ていて良い。喧嘩の仲裁で当事者を鰻屋へ連れて行ってごちそうさせる下りは、落語の「鰻の幇間」と共通の内容だ。どちらがパクったのだろうと余計な事を考えてしまった。

お仲入り

○神田陽司 講談 虎仮面伊達の裏切り

過去の独演会で聞いてから2回目の体験となった。ご存じタイガーマスクの物語だ。昔の漫画のストーリは講談ものだ。巨人の星や怪物くん、パーマンも講談になるだろう。現代の漫画と言うと、ワンピースは講談向きだが、「エバンゲリオン」は無理でしょう。漫画、アニメは多種多様化してきているのでしょう。陽司先生は今回がこの根多の口演が最後かもしれないと言っていましたが、好きな読み物なので是非再演してほしい。タイガーマスク根多と言えば、「タテカーマスク」と言うプロレス落語物語がコミケの雑誌上にある。色々と根多になり易い作品なんだな。

○神田昌味 講談 牡丹燈籠〜御札剥がし
トリは昌味先生の怪談。出産後久々の拝見となった。「日に日に味が出る・・」も健在だ。明るく元気な昌味先生演じる牡丹燈籠は、中々怖かった。娘の幽霊登場の時は、例の太鼓がドロドロドロと太鼓が鳴り響き、裏方との連携もぴったり。良かったです。

平日なのに結構入っていたのでビックリ(失礼)した。イス席をオール座布団席に変えたのでイス席時の定員以上入っていただろう。日本橋講談会は何時もこれくらい入るのだろうか。また機会が有れば寄ってみたい。
2004.06.12 講談革命ヨウジ!
最近は寄席より映画館通いの方が回数は多くなったヒロクンでありますが、紅一門会以来久々に講談会に行ってきた。
昨年の真打昇進後初となる陽司先生の独演会だ。ゲストは、と言うよりは準レギュラーと言った方が近いかもしれないマグナムさん。それから妹弟子の強力な?援護射撃に守られて行われた。
場所は昨年までの日本橋亭から、独演会の出発点でもあった上野広小路亭へ移した。
本日の客層が今までと変化していたので、ご本人に尋ねると、昨年の国立披露興行からのリピート客が増えているとのこと。もうマニアなお客さんだけのオモチャ的存在では無くなったということだ。

○神田紅葉 講談 二流の人 
坂口安吾原作の講談化.黒田如水の波瀾万丈物語。泉鏡花、芥川龍之介等の文芸作品を精力的に講談化している紅一門らしい根多だ。
○神田山吹 講談 柿の御意見
太閤記からお馴染みのこの読み物。近々埼玉の森をキーワードにした作品の書き下ろしを2本口演するとのこと。古典派のイメージが強い山吹ちゃんなのだが、新作派神田の血は流れていた。
○神田陽司 講談 徳川天一坊
前高座は、師匠の十八番。神田派お家芸とも言われる連続講談「徳川天一坊」から、誕生編。実は今回の独演会で私が一番聴きたかった根多がこれだ。
師匠の2代目山陽のこの根多をあの江戸川乱歩が寄席で聞いて影響を受け(早い話しがパクリ)て作った作品が「蜘蛛の巣城」だとのこと。
ヒール天一坊を飄々と演じる2代目。これぞヒールの鏡?とばかりに嫌らしく演じる松鯉先生。次第に悪の強さを強めて行く様を描く陽司先生。三者山陽^^ みんないい。

お仲入り

○マグナム小林 バイオリン漫談
プロジェクトXのテーマ曲「地上の星」を弾きながら登場。今日の客層を意識したのか。
今回は今習い始めて1年というタップダンスも披露。根っからの色物さんへ変身したマグナムさんの芸だ。バイオリンが上手くなったな。
○神田陽司 講談 坂本龍馬と新撰組
後高座は彼の新作講談坂本龍馬シリーズ第4弾となる作品だ。勝海舟の影響により、蕎麦野球派となった竜馬と、うどん相撲派の新鮮組との出会い。何のことかって?
それは幕末の四つの勢力/政治思想の入り交じった複雑な社会の様相を呈する時代の中で、本根多の主役である竜馬と新撰組の位置づけを現した例えなのだ。陽司さんは例え話しが上手い。蕎麦野球派は佐幕・開国派。うどん相撲派は勤皇・鎖国派。この位置づけが分かっていると更に面白く聴ける。演芸作家・稲田商店の稲田氏は新撰組総長の山南敬助という一見マイナーとも言える人物にスポットを当てたところを評価していた。
1時間にも達しようかという程の長編・長講だが、長さを感じさせない筋の流れがすごい。プロの講釈師の前がプロの物書きという二つの才能が成す技だ。
2004.05.02 両国寄席 GW江戸に居残り 長講の夕べ
久しぶりに両国亭へ行ってきた。

○三遊亭橘つき 落語 道灌
明るい道灌だった。

○三遊亭王楽 落語 片棒
昨日(5月1日)に二ツ目に昇進した王楽さんの高座。
鳳楽師の息子なので、彼に弟子入りするのかと思えば、円楽師の27番目の弟子となる。
父とは兄弟弟子の関係。
複雑!

○三遊亭小歌 落語 給料日(仮称)
昔円歌師がやっていた根多だ。懐かしい。

○三遊亭楽春 落語 白木屋政談
地の部分の多い根多、講談調の根多だ。
ロッテファンというマニアックな師匠がマニアックな根多で勝負!

お仲入り

○三遊亭萬窓 落語 そば清
「ど〜も〜」のそば清さん。そばの食い方がイマイチ僕の好みじゃなかったが、噺全体は面白かった。

○三遊亭円橘 落語 黄門漫遊記〜がん風呂
講談ではポピュラーな根多。でも落語にもなっていたとは。
ちゃんとサゲまで付いていた。寄席には足を運んでみるものだ。
2004.04.29 落語21円丈還暦前夜祭 新作落語退会
新作落語なんてどうせマニアックで席はがらがらだろうと油断して池袋についた。演芸場の前から信号の交差点まで長蛇の列。(開演45分前なのに)予定時間より早く会場そして開演してみれば超満員。自分の考えが見事に間違っていた事が証明された。
現在の新作落語の創設者圓丈師を祝う会。彼が居なければ、彼の創作落語・実験落語がなければ、今の小ゑん師、三枝師、昇太師、白鳥師、彦いち師、ブラッC等々今の新作派落語は無い分けで、私もこれほど話芸に夢中になる事もなくまっとうな人生を送っていたにちがいない。
そんな彼の還暦祝いに多数の新作派落語家が集結した。そのため持ち時間一人12分という制約で、凝縮した根多を披露した。
抱腹絶倒・阿鼻叫喚の一尾始終をお見せしよう・・と思ったがこれは実際観た人の宝なので、ちょいとだけお見せしやしょう。

○三遊亭かぬう 落語 漫談
落語21では欠かせない前座さんです。
二ツ目になるそうですよ おめでとうございます。
師匠を楽しくいじる^^
金原亭駒春君と前座二人でわがままな楽屋を仕切ります。
因みに駒春君は去年12月デビューの前座君。三代目三木助氏のお孫さん。でも顔はかぬう君のほうが似てる^^

○みんなでMC
予想外の幕開けとなって戸惑いを感じさせつもエンジンかかっちゃったぞ状態をみせたMCだった。

○柳家喬太郎 落語 年金保険(仮称)
鈴本の夜席があるのでトップで上がる。

○林家しん平 落語
今回は3題噺ではありません。

○三遊亭小田原丈 落語 893(仮称)
バイトdeヤクザ な噺

○林家彦いち 落語 怪談倶楽
2段落ちの傑作

○夢月亭清麿 落語 先生と僕(仮称)
ジェンダーフリーなおはなし

○柳家小ゑん 落語
グツグツを久しぶりに聞きたかったが別の噺だった。

お仲入り

○大喜利のようなもの
新作をやっていて苦労したことを言い合う場となった。

○三遊亭白鳥 落語 新・新・寿限無(仮称)
師匠の秀作「新・寿限無」僕の付けた題名は「寿限無バイオ・テクノロジー ヴァージョン」を超えようと2カ月かかって作った噺。
見事にスベリましたぁ^^ でもこれから詰めていけばいい噺になるかも。その前に「寿限無」言えないと^^;

○三遊亭圓丈 落語 金融道イヴ
笑いとペーソスという最近の圓丈師のコンセプトが反映された作品だった。
携帯電話を皮肉った場面が僕的には印象に残っている。
2004.04.16 神田紅一門会
神田一門(日本講談協会)では、各々で一門会を開くようだ。
松鯉先生のところも、それから協会は異なるがすみれ先生のところもチラシが既にできていた。
今回は紅一門会へ行ってきた。場所がお江戸上野広小路亭なので、混むだろうと覚悟はしていったが、予想を超える混み方だった。
今回の目玉は全て新作ということだ。それも陽司さんの根多を除き根多下ろしだという事も忘れてはいけない。

○神田蘭 講談 女優 松井須磨子
先週本牧亭の木戸で会ったのが初めてで、高座を見るのは今回が初となる。どんな高座かなと、朝から心待ちにしていた。デビューしたてなのにも係わらずスゴイ人気だ。受け付けに渡されたお届け物も多数見られた。
窮屈そうな客席がまだ騒めいている中下手から登場。自己紹介は無くいきなり本題の読み物に入った。上手に演じている。とても入門したての大舞台とは思えない。女優としてそれから女として生きてそして死んでいった主人公が重なって見えた。
私が付けた彼女のキャッチコピーは「投げキッスのお蘭」一応ご本人から了解とりました。どういう意味かって? 高座を観てください。

○神田紅葉 講談 坂口安吾作・二流の人
妹弟子に負けてはいられない紅葉さん。得意の修羅場読みでこの文芸作品を切る。
この根多は師匠の紅さんと紅葉さんの二人しかできないらしい。

○神田陽司 講談 坂本龍馬と新撰組

2月の本牧亭の高座で聴いた時と掴みネタが替わり、30分物の作品に削って簡潔でいて分かりやすい作品になってた。この作品で龍馬シリーズは4作目になる。
私的タイトルとしては、竜馬IV SP1と記しておこう。
この連続ものはどこまで続くのだろう。ライフワークになるのだろうか。目指せグインサーガ!

お仲入り
固まってしまった筋肉をほぐしに辺りをうろうろ、あんどチラシ選びに2階へむかう。

○内海英華 三味線漫談
緞帳が上がる。
和装の知らないお姉さんが高座にいた。きれいなお姉さんだ。
三味線を抱えて話しだした。こてっこての大阪弁だった。
もう 面白いお姉さんだ。喋らなけりゃ綺麗な姉さんだけど^^、上方の女性に喋るなとは死ねという事。それは無理ですね^^;
紅さんとは日航寄席繋がりとの事。三味線も唄も上手だった事は記しておこう。

○神田紅 講談 ヒップホップ・で・お富さん
「世話情浮名 横櫛よはなさけうきなのよこぐし, お富与三郎おとみよさぶろう」をヒップホップで演じるという。お茶目な紅さんだ。
まさか講談がヒップホップになるなどとは思っていなかったので今夜一番楽しみな高座だった。
一門全員で踊り唄うヒップホップお富さん。紅さんの新境地だ。楽しいフィナーレだった。

新たなエンターテイメントの夜明けを感じた会だった。
2004.02.01 林家たい平独演会
横浜にぎわい座へ行ってきた。今日はみなとみらい線開業の日と重なり、横浜の町はパニック状態だ。しかし、にぎわい座は何時もと全然変わっていなかった。
この会は師匠が、玉置先生直々にここでじっくりと独演会をやってみないかと誘われて始まった会である。今後隔月で行っていくそうである。根多は根多下ろし中心になりそうだ。
今回は・・・・

○三遊亭かぬう 落語 動物園
学歴を詐称したために、議員をクビになった男が主人公。お金の為に動物園のライオンになる噺。
おなじみの噺に今の話題を取り入れた工夫が良い。面白かった。

○林家たい平  落語 ねずみ
左甚五郎シリーズからこの根多。
40分の熱演だった。根多下ろしという感じは無かった。そうとう稽古したに違いない。

○林家たい平  落語 やっぱり肉がいい
BSE、鯉ヘルペス、鳥インフルエンザ。我々は一体何を食べればいいのだろうか。
遂に我慢できなくなった男が遂に肉を食べに料理屋へやってきた・・・・
サゲのアイデアが良かった。

仲入り

○林家たい平  落語 うどん屋
そばよりうどんが好きという師匠。うどんを食う場面で、最初より後半に向かってうどんが熱くなってしまってた(^^)
よぱらいの絡みが良かった。

3席の熱演だった。毎回根多下ろし3席は辛いと思うがどうなんだろう。
器用な師匠なので器用貧乏にならないようにがんばってほしい。
2004.01.02 落語21
2004年落語21初日に行ってきた。今年の初席は元旦に両国亭で済ませているので、今年既に2席目だ。今回の正月特別興行の様子は・・・
(各演者の作品名は、判明しましたら更新します)

○開口一番 落語 村比べ(仮称)
根多は面白く良いと思ったが、棒読みで上下の人の区別がハッキリしない。
残念 でもそれは稽古で上達する筈。そうなれば将来が楽しみな逸材だ。

○春風亭昇輔 MC
本日の出演者リストには無かったので、飛び入り出演だ。4日の落語ちゃんの宣伝をして行きました。
1席5分という制限時間で演ずる小落語ちゃんは、今時の若手コントや漫才を観てい育ったお客さんをターゲットにしていると僕は思っている。時代に合った選択だ。これが新作の新たなジャンルとして確立し、お客が出来れば言うことなし。若手の噺家さんに期待します。

○神田茜 講談 あの頃の夢
芝浜を現代版にしたもの。茜さんの演ずるオバサンはたくましさ、ズルさを兼ね備えたいわゆる現代のオバサンそのものだ。このオバサンが良い味となっている作品だ。

○林家しん平 ドキュメンタリー漫談
元日に師匠宅へ年始の挨拶に行き、飲みすぎて記憶を無くし更に急性アルコール中毒となって現在の高座に至るまでを、毒様や同僚先輩方への聞き込みを基に語るドキュメンタリー作品だった。異常なほどハイに見えたのは、演出なのか、それとも本物なのだろう
か・・・

○柳家小ゑん 落語 大地と空(仮称)
太古の時代から地球に存在し、人類を誕生から見てきた空と大地が今の日本を見た
笑いの部分が現代日本人を皮肉っている部分と重なり、考えさせられる作品だ。サゲも良かった。

○柳家喬太郎 落語 ガンモドキ(仮称)
落語会にきて、気楽に楽しもうなんて了見で見てると痛い目に遇うぞという典型が喬太郎落語だ。
友人が一人も出来ない、そんないやな性格を持つ主人公に対等に話しかけてくれる人ができた。それはガンモドキを神とする、新興宗教への勧誘員だった。・・・・最後はうかばれない結末。オチは無し。
この作品の他にも、結末に救いの無い泣きっ面に蜂状態の内容の根多には、捨て犬、水鏡等がある。

○三遊亭円丈 落語 横松和平(仮称)
都会の街の様々な場所を立松和平風にリポートしたらどうなるかという着眼点が中々面白い。
しみじみとして、そして可笑しい作品だ。